続・九輪君の場合    (6) 

                        
作:れいのっく

 少女たちの肉体に呑まれ、責めを受け続ける九輪を、千紗は見ることができなかった。

 目の前で繰り広げられる過酷なリンチは、彼女にとってはあまりにもおぞましく、刺激
が強すぎた。密かに慕っていた九輪が徹底的に陵辱される様を見るのは、自分が辱めを受
けるよりもずっと辛い。
 ぎゅっと目をつむっても、少女達があげる淫らな声は消すことができなかった。ひとき
わ大きな声が上がるたび、九輪が苦痛に呻くたび、思わず目はそちらに向いてしまう。
 裸の肌に埋もれ、九輪はほとんど意識を失っているようだった。それでも少女たちの動
きに合わせ時たま身をよじるのを見ると、完全に失神しているわけでもないらしい。どち
らにせよ、想像を絶する苦痛にさらされているのは間違いなさそうだ。

 何もできず見守ることしかできない彼女の元へ、ミナコが歩み寄った。
 すらりとしたスレンダーな肢体に、雪のように白い肌。同性である千紗の目から見ても、彼女は美しい女性だった。どう見ても、汚れた女陰を舐めさせて快感を貪るような女性に
はとても思えない。

「楽しい?」

 微笑を浮かべながら、彼女は千紗にそう言った。

「ぇ……?」

「あら、楽しくないの? 特等席でこんなエッチなこと見れてるんだもの。もっと楽しそ
うにしてくれなきゃ、私たちもやり甲斐がないわ」

「そんな……!」

 ぽろぽろと涙をこぼしながら、千紗はミナコの顔をにらみつけた。

「こんなひどいコトして、どうしてそんなに平気な顔なんですか!? こんな……こんな、大勢でいたぶって……柏葉くん、あんなに苦しそう……に……」

「楽しいからよ。決まってんじゃん」

 ほつれた髪をかき上げながら、キョウコが二人に歩み寄った。九輪の顔の上にはもう三
人目の少女が乗り、淫らに腰を振っている。模造ペニスは好評なようだ。

「楽しいですって!? あなたたちはそうかも知れないけど、柏葉くんは……柏葉くんは、そんなコト……」

「はぁ? 何言ってんのあんた?」

 ニヤニヤ笑いながら、キョウコは背後の痴態を振り返った。
「あんな気持ちイイ目にあって、九輪クンったらもうチンコびんびんよ? そりゃまぁ、
イケないのは辛いかもしんないけど。別に暴力振るってるわけじゃないしね」

「そうね、むしろ私たちのほうが物足りないかも。九輪くんはみんなからエッチなことし
てもらえるけど、こっちはしばらく待たないと順番が回ってこないもの」

「あはっ、言えてる言えてる! あんたが20人も連れてくるからよぉ」

「あら。『多いほうがいい』って言ったのは誰?」

「そんな……そんな……っ!」

 二人の勝手な言い草に、千紗は必死の抗議をぶつける。

「これじゃ、まるでレイプじゃないですか……っ!」

「レイプ? 人聞き悪いなぁ。一応は了解とってやってるってのに」

「一応、だけどね」

 顔を見合わせ、クスクス笑う二人。まるで悪びれていないその様子に、千紗は唇を噛む。

「ま、普通のエッチじゃないのは確かだし。うちらは『ハント』って呼んでるけどね」

「『ハント』……?」

「そ、ハント。みんなで協力して、男の子を捕まえて食べちゃうっての。捕まえた獲物を
どうしようが、うちらの勝手じゃない? 殺して食べてるわけじゃないから、獲物って言
うよりペットって言ったほうがいいかな。ほら、あたしらはただ、可愛がってあげてるだ
けだし?」

「ペットと言っても、軟弱な男の子じゃちょっと物足りないけどね。九輪くんみたいに強
い子なら大歓迎よ」

 うっとりした目で、ミナコは痴態を見下ろした。

「どんなに頑張っても、これだけの女の子に囲まれれば逃げるなんて無理……今回はあな
たもいるから、彼は見捨てて逃げるようなことはないだろうし。嫌がる男の子を無理やり
みんなで押さえつけて、心ゆくまで、たっぷり、楽しませてもらうの。これって最高の娯
楽じゃない?」

「それでこっちが数多すぎて欲求不満になってちゃ世話ないけどね」

「そう? 私は充分楽しんでるけど。どうせやるなら徹底的にやった方が面白いじゃない」

「あはは、まーね」

 心底楽しそうな二人の様子に、千紗は言葉もなかった。ただ黙ってうつむき、自らが招
いたこの悲惨な事態を噛みしめる。

「にしても、九輪クンも大変だね。いつもならせいぜい5、6人……多くても10人くら
いしか集まんないのに。今日に限ってこんなに集まるなんてね」

「うふふ、記録更新かしら? 前にたくさん集まったときは確か21人だったから……」

「あーあー、あのでかちんクン。最初は威勢良かったのにすぐに泣きごと言っちゃって。
だらしなかったよねー」

「まぁまぁ。あの時は最初からみんなで抜きまくってたから仕方ないわよ。九輪くんはま
だ一回もイッてないんでしょ?」

「もち♪」

「じゃ、まだまだ時間はあるし。心ゆくまで楽しませてもらわないと、ね」

「はは、ホントついてないわ、こりゃ。しかもあんな恥ずかしーカッコ、カノジョの目の
前で見せるなんてね。まぁうちらには関係ないけど」

「……彼女じゃ、ないです」

「へ?」

 千紗のつぶやきを聞きとめ、キョウコは目を丸くした。

「カノジョじゃないの? うっそぉ! ただの知り合いってわけ?」

 黙ったまま、千紗はうなづく。新宮高校に通う友人から、九輪の噂は聞いていた。彼が
格闘部の後輩である一年生の女子と付き合っていることも、もちろん知っている。
 確かに、彼が窮地に駆けつけ、自分を助けると言ってくれた時はとても嬉しかった。こ
れをきっかけに、彼と親密な関係になれるんじゃないか――そんな思いさえ、胸をよぎっ
ていた。

 ところが、結果はこうだ。
 自分が起こした万引きのせいで彼をこんなひどい目に遭わせて、そんな甘い期待を持っ
ていられるわけもなかった。自分のような人間に、九輪の恋人になる資格なんてない。九
輪はもとより、彼の恋人である澪に対しても、申し訳ない気持でいっぱいだった。

「あら、素敵。そんな相手のために身を投げ出してくれるなんて、九輪くんってばよくよ
くお人よしなのね」

 イスの横を通り、ミナコは千紗の後ろに回りこんだ。震える肩に手を置き、耳元でささ
やく。

「うふふ……でもよかったわ、あなたが彼女じゃなくって。それなら、もっと遠慮なく、
色んなことができるじゃない?」

「な……っ!」

 これだけボロボロに痛めつけられた九輪に、これ以上何をするというのか。涙の浮かぶ
目で、千紗は彼女を見上げた。

「やめて……っ! もうこれ以上、彼にひどいことしないで……!」

「へぇ、何でアンタにそんなコト言われなきゃなんないの? カノジョでもないくせにさ
ぁ」

「そ……そんなことは、関係ないじゃない!」

「関係? 大ありよぉ」

 千紗の肩に手を乗せ、キョウコは艶然と微笑んだ。

「少なくともウチらのほうが九輪クンとはカンケイあり、みたいな? もうエッチもしち
ゃったしねー」

「ふざけないでっ! こんな無理やりにセックスして、何が“カンケイ”よ!」

「あれれー、何こいつ。ムキになっちゃって」

「うふふ……嫉妬してるんじゃない? 私たちに」

「へぇ、そーなんだぁ」

 千紗の叫びに顔を見合わせ、二人はにんまりと笑った。

「じゃ仲間に入れてあげよっか」

「そうね、これで晴れて九輪クンの彼女になれるわよ。良かったわねぇ?」

「え……?」

 戸惑う千紗を尻目に、二人は嬉々として彼女の戒めを外し始めた。おぼろげに状況を把
握し、千紗は猛然と暴れ始める。

「嫌っ! 離して!」

「ほら、暴れないの。みんな、こいつ押さえるの手伝って」

「あらあら、せっかくのロストのチャンスなのに、あんまり嬉しそうじゃないわね?」

「だーじょうぶ、相手は九輪クンだもん。あのデカチンで突っ込まれたら、すぐにアンア
ン言って腰振るようになるよぉ」

「そうね、それに……」

 意味ありげな笑いを浮かべ、ミナコは千紗の股間に手を差し入れた。

「ひぁ――ッ!?」

「――やっぱり。こんなに濡れてる」

 異常な強姦劇を間近で見続けたせいだろう。千紗の股間からは澄んだ愛液が溢れ出し、
パイプ椅子の表面までべとべとに濡らしていた。指先をぺろりと舐め、ミナコは冷たい笑
みを浮かべる。

「きれいな顔して、随分とやらしいのね。見てるだけでこんなにしちゃうなんて……」

「そんな……わ、私は……」

「あはは、へーきへーき。アレ見てこんな濡れてるってコトは、アンタも充分サドってコ
トよ!」

 数人が加勢し、嫌がる千紗を押さえつけた。イスから解き放たれたのもつかの間、すぐ
に後ろ手に手錠がかけられる。
 両足をM字に大きく開いた格好で、千紗は担ぎ上げられた。三人がかりで運ばれる彼女
の眼前に、大の字に寝かされる九輪が姿を現す。
 少女たちの汗や愛液を浴び、細身の彼の体はしとどに濡れていた。力なく投げ出された
四肢の上には今も四人の少女が乗り、淫らに裸身をくねらせ股間をすりつけている。口に
咥えさせられた模造ペニスにも大柄な少女が腰を下ろし、体を揺すって快感を貪っていた。
 そして、そそり立つ九輪自身。
 根元を縛られたペニスは萎えることも精を放つことも許されず、ただ快楽の支配を受け
はち切れんばかりに勃ち上がっている。先端からは泉のように透明なしずくが溢れ、血管
の浮かぶ幹に垂れ落ちる。
 痛々しくも官能的なその光景に、千紗は思わず目を奪われた。

「ぁ……ぁぁ……」

「ほらどいて! 今からこいつの処女奪ってあげるんだから!」

「え、処女!? マジマジぃ?」

「わぁ、残酷ゥ! 九輪クンで初体験させちゃうんだぁ」

「なーにが残酷なのよ。こいつだってもうノリノリよ? 嫌いなわけじゃなさそうだし、
現にオマンコだって、ほら……」

「いやッ! 嫌あァ!」

 髪を振り乱し泣き叫ぶ千紗。彼女を押さえつけ、キョウコ達はゆっくりと九輪の上に乗
せた。ミナコが九輪の根元を握り、先端を千紗に向けて狙いをつける。

「うふふ。上のお口は嫌って言っても、下のお口はどうだか……」

「行くよ……それっ」

「いやァ――――ッ!」

 抵抗も空しく、九輪は千紗の中に呑み込まれた。溢れる愛液のおかげでさしたる抵抗も
なく、ずぶずぶと剛直が沈んでゆく。

「ぁぁ……ッ! くふぅ……!」

 充分に濡れきっていたせいか、思うほどの痛みは感じなかった。熱い肉棒が脈打ちなが
ら膣内に侵入し、初めて経験する男の感触に千紗の頭は真っ白になる。

「うわ、超エロい」

「ふふ、気持ち良さそう」

「じゃ、動かしてみよっか」

 左右から千紗の腰を抱え、少女たちは彼女の体を揺すった。上下に腰を弾ませ、ストロ
ークを開始する。

「ああぁっ!? ああぁあぁ――ッ!?」

 奥、深くまで、九輪の剛直が千紗を突き上げる。張り詰めたペニスに、粘膜を伝わるロ
ーターの振動。膣内を犯す刺激に、千紗はあっという間に官能の渦に飲み込まれる。

「ほら、どう? いいでしょぉ!?」

 九輪の顔に乗る大柄な少女が、腰を揺すりながら彼女に話しかける。向かい合うような
格好で座っているため九輪の表情は見えない。

「こいつだってあたしのケツに敷かれて、こんなにチンポでっかくしてんだよ! 男なん
だから、こうやってエロいことされて気持ちイイんだって絶対!」

 楽しそうに笑いながら、少女は体重をかけてぐりぐりと彼の顔を踏みにじった。

「ほら、カノジョが気持ちいいってさ! あんたも気持ちいいんでしょ? ならしっかり
勃たして感じさせてやりな! ほら、ほら、ほらぁ!」

 鼻先に肛門を押し付けられ、九輪は苦しそうに呻いた。無意識に身悶えする彼の動きが
腰に伝わり、千紗の中をかき乱す。

「ンぁっ!? あぁあんっ、あんっ、あぁッ……!」

 ストロークは続いている。股間をガンガンと突き上げる官能に身を任せ、千紗はよだれ
を垂らして声を上げ続けた。意識は朦朧とし全身から力は抜け、逆に膣は激しく収縮して
九輪を締め上げる。

「あぁっ、はァっ、んッ――! ふぁ、はぁっ、あひぃ――!」

「あはっ、いい声で鳴いてるじゃん。そろそろイッちゃいそうなんじゃないのぉ?」

 目をとろんとさせ快感に喘ぐ千紗の様子に、キョウコは絶頂を見て取った。横から手を
出し、千紗のクリトリスをきゅっとつまんでやる。それが最後の一押しになった。

「あああッ! あああぁ――ッ!」

 身をのけ反らせ、千紗は九輪の上で絶叫した。ひときわ強く締め付けられ、九輪も身を
震わせて絶頂に達する。ペニスが苦しそうに千紗の中でもがき、逃げ場のない快楽に苦悶
の震えを走らせる。

「これで全員、イッたかな? ふふ、約束は約束だかんね」

 にんまりと笑い、キョウコはカッターを取り出した。まだつながったままの二人を傷つ
けないように注意し、ペニスを縛るゴムに刃を当てる。

「お疲れさん。イッていいよ――」

 ゴムが断ち切られた瞬間、九輪の全身に激しい震えが走った。腰をガクガクと揺らしな
がら、彼は溜まりに溜まった精を千紗の中にぶちまける。

「あんっ……! やぁあ、あぁぁ……」

 体内に広がる熱いたぎりに、千紗は黙って身を任せた。怒涛のような官能の余韻が、彼
女の判断力の全てを奪ってしまう。意思とは無関係に膣は九輪を締め続け、一滴残さず精
子を搾り尽くす。

 射精はなかなか止まらなかった。長時間の責めで限界を超えて溜められた精を、九輪は
身を震わせて吐き出し続けた。熱い白濁は結合部からもあふれ出し、二人の肌を濡らす。
 二十秒近い射精を終えた頃には、九輪は完全に失神していた。千紗も絶頂の余韻に身を
侵され、半失神の状態で九輪の上からひきずり下ろされる。

「うわ……すごい量」

「いっぱい出したねー、我慢したもんねー」

 千紗の中からあふれ出す大量の白濁に、少女達は思わず顔を見合わせた。

「なんか見ただけで子供できちゃいそ」
「ちょっとぉ、やばいんじゃないの? こんだけ出てたら、安全日でも妊娠しちゃうかも」
「だいじょうぶだって。こいつ金持ちだから、産むの嫌なら堕ろしゃいいじゃん」
「まー、それもそっか」
「それよかほら、早くキレイにしようよ。あたしらまで妊娠しちゃかなわないしィ」
「あはは、そーだね!」

 有無を言わさず、少女達は九輪にむしゃぶりついた。ペニスを丹念にしゃぶり、腹や脚
に飛び散った精子を残らず舐め取る。射精の余韻の残るペニスを何本もの舌で舐めまわさ
れ、九輪の体は無意識に悶える。

「あはっ……♪ 濃いわぁ……」
「ねーねー、なんか全然チンポ元気なんだけど。萎える気配ないよー?」
「そりゃ、あんだけ責めてやったんだもの。一回出したくらいじゃ……ねぇ」
「そうそう。それにさ、ケツの穴にローター突っ込んでるし。前立腺刺激してるから、ど
んだけ出してもビンビンのままだよ、きっと」
「へぇ、それじゃ……」

 意識のない九輪を取り囲み、少女たちはにんまりと顔を見合わせる。

「第2ラウンド、開始しよっか♪」

 キョウコの言葉を合図に、少女たちはわっと九輪に群がった――。


 全てが終わったのは夜明け近くだった。
 30人全員が満足し、服を着て倉庫を出た後、
 むせるような汗や精子や体液の匂いが立ち込める中、
 その場には放心状態の千紗と、
 なぶり尽くされ意識を失い、抜け殻のようになった九輪だけが残された。

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