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九輪君の場合・完結編 (1)
作:れいのっく
薬のせいだろうか。目覚めた後も意識は朦朧としたままで、しばらくは覚醒と夢遊の間
を漂っていた。
しかし徐々に意識は鮮明になり、九輪は吐息とともに深い眠りから目を覚ました。鉛の
ように重たい手足に力をこめ、上体を起こそうとする。
がしゃり。鎖の鳴る音とともに、手首に冷たい感触が走った。
何だ?
濁った意識に本能的な不快感が響き、九輪は顔をしかめた。わき起こった警戒心に刺激
され、意識は急速に鮮明さを取り戻してゆく。
がしゃり。感覚の増した肌に冷たい鉄が食い込み、九輪は自分が四肢の自由を奪われて
いることに気付いた。
相も変わらず、体はふかふかのベッドの上だった。全裸で仰向けに寝かされ、背中には
清潔なシーツの感触。ただ今までとは少し様子が違い、両手足首には手錠がはめられ、ベ
ッドのそれぞれの支柱につながれている。
鎖はあそびもなくピンと張られているため、九輪は体を大の字に広げたまま満足に身を
よじることもできなかった。しびれたように力の入らない手足を完全にベッドに固定され、
彼はまるで虫ピンで留められた標本の蝶のように文字通り手も足も出ない。
様子がおかしい。
いや、おかしいのは今に始まったことじゃない。もう何日もこのベッドの上に縛り付け
られ、千紗の執拗な責めで徹底的になぶり抜かれている。しかし、今まではこうも念入り
に拘束を受けてはいなかった。薬を投与されているせいもあるが、千紗の責めは抵抗しよ
うとする体力も気力も完全に奪い去り、九輪を無抵抗な性奴へと引きずり落としている。
それにしても、様子がおかしい。
目覚めの倦怠感が薄れてくると、けだるいながらも体力は回復していることに気付く。ま
るでずっと眠っていたようだ。それも変な話だった。千紗はそれこそ寝る間も惜しみ、一
秒たりと無駄にせず彼を責め苛み続けていたのだから――
ふと耳に聞こえてきた物音に、九輪は首をもたげた。
女の声だ。一人じゃない、複数の声と足音。
千紗以外に、誰がこの建物に? いぶかしむ間にドアが開き、にぎやかな話し声がどや
どやと部屋に入ってきた。
「あ、目が覚めたみたいね。おはよう九輪くん、気分はどうかしら?」
「あはっ、すっごいすごいすごーい! 真面目そうな顔してるくせに、千紗ってやっぱ変
態だよねー!」
「うふふ……いいわね、そそるわぁ……何でもしていいのよね? 何でも……色々してあ
げるわ……うふふふ……」
「ねーねー本当に食べちゃっていーの? 千紗ちゃんの幼なじみなんでしょー?」
「いいのよ、もう……ただの幼なじみだもの。好きにしちゃって」
笑って答えた千紗の言葉に、残る三人がきゃーっと歓声を上げる。その光景に九輪は言
葉を失った。記憶がぐるぐると頭を駆けめぐり、悪夢の再来のような現実を突きつける。
派手なメイクに扇情的な肢体を持つギャル系の少女、眼鏡と黒髪が清楚な雰囲気を漂わ
せる少女、小柄で童顔ながら目に悪戯っぽい光を潜ませる少女。
三人ともカジュアルな服装に着替えてはいたものの、あの薄暗い倉庫で集団で自分を襲い
犯し続けた少女たちに違いなかった。
◇
「な……!? お前ら……うぁっ!?」
驚きに目を見開く九輪の胸板に、キョウコが指を触れた。しなやかな感触が肌の上を走
り、九輪の口からは悲鳴がこぼれる。
「あはっ♪ ひっさしぶり九輪クン、元気してたー?」
にやにや笑いながら、勃ち上がった乳首を軽く指ではじく。たったそれだけでしびれる
ような快感が電流のように背筋を突き抜け、九輪はびくんと背をのけ反らせる。
「くぅ……っ!」
「うわ、すんごい感度。ちょっと見ない間にやーらしー体になったんじゃないの? ん? どうなのさ、ほらぁ」
「ぅ……ぁぁ……っ!」
身悶えする九輪にくすくす笑いながら、キョウコは乳首を弄り回す。マコも身をかがめ、逆の乳首に唇をよせた。
濡れた舌としなやかな指先が、敏感な胸を這い回る。荒い息をつく九輪の上に顔をよせ、ミナコが唇で彼の喘ぎを塞いだ。
「んん――っ!?」
身を寄せられると、香水と体臭の入り混じった彼女の匂いが鼻を包み込んだ。巧みに香
水でごまかしてはいるが、その奥には甘ったるい汗の匂いが漂う。
「今はほどほどにしておいてね。まだ全員そろってないし、一週間ずっと射精してないか
ら、暴発しちゃうかもしれないわ」
「あはっ、そうそう、さっき浣腸してあげた時も、もうビクンビクンしてたもんね! そ
ういえばちんちんも、さっきよりずっと大きくなってんじゃない?」
「たーっぷりお薬入れてあげたもん、大きくなってなきゃ嘘だよー。んふふ、乳首もこん
なにビンビン♪ もー全身性感帯って感じ?」
一週間?
千紗の言葉に九輪は耳を疑った。それじゃ自分は一週間も意識を失っていたのか。例に
よって薬を盛られたのだろうか?
しかし、何のために?
下半身を苛む熱いうずきは、どうやら催淫剤のせいだけではないようだ。九輪だって健
全な男子高校生だ。一週間もペニスに触れずにいれば、性欲も抑えきれないほどに高まる。
「ふふ、そうね……」
千紗の言葉に、三人は指と唇から九輪を解放した。が、責めから解放されても高まった
うずきは収まらず、肌に熱く残る官能の余韻は逆に彼を悶えさせる。
「なかなか目覚めてくれないんだもの、まだ待たされるかと思っちゃったわ」
愛おしそうに身を寄せ、ミナコが彼の耳元で囁いた。甘い吐息が首筋をくすぐる。
「今日のために一週間シャワー浴びてないのよ……下着も替えてないし。あなたのために
我慢したんだから、しっかり楽しませてね……」
言いながら身を離し、スカートの中に手を入れる。ショーツを引き下ろす彼女の姿に、
九輪は半ば本能的に危険を察した。
「おい、何を……」
「キョウコ、押さえて」
「まかせて」
顔を背けようとする彼の頭を、キョウコが押さえつける。顎に手をやって強引に口を開
かせると、ミナコはその口に脱いだショーツを近づけた。白いシルクの生地に、黄ばんだ
染みが浮かんでいる。
「やめ――――ッ!」
口の中に押し込まれた布地が、九輪の絶叫を塞いだ。
「んぐ……っ!」
ミナコはショーツを裏返し、ちょうど股間に当たっていた部分で彼の舌をつかんだ。汗
や分泌が沁みこんだ生地が舌を覆い、ねっとりと絡みつく。
汗、残尿、分泌、恥垢、一週間かけてため込まれたミナコの『味』が舌の上で溶け、ビ
リビリと味覚を刺激する。強烈な女の味で口の中を満たされ、九輪は喉の奥から苦しげな
呻きを漏らす。
構わずに残りの生地を押し込み、ミナコは九輪の口をショーツで満たしてしまった。苦
悶する彼を見下ろし、ミナコはクスクスと笑う。
「うふふ、どう? おいしい? 今日のためにたっぷり私のおまんこの味を沁みこませた
んだから、吐き出したりしちゃ、だめよ?」
「それなら大丈夫よ。こうしておけばいいわ」
どこからか千紗がビニールテープを取り出し、無造作に九輪の口に貼り付けた。下着を
詰め込まれたまま口を塞がれ、九輪は臭気と息苦しさに荒い鼻息をつく。
「まぁ、素敵」
「あはっ、チンポもびんびんだよーっ。ミナコちゃんのパンツ食べさせられてこんなに我
慢汁出して、実はけっこう喜んでるんじゃないのー?」
そう言って、マコが悪戯っぽく笑った。
確かに彼女の言うとおり、ミナコの仕打ちで九輪のペニスは一段と張りを増したように
見えた。生理的な嫌悪を覚えるとは言え、強烈な生々しさを持つ彼女の『味』は思春期の
彼には刺激が強すぎる。
「やっぱ九輪クンだって男だしぃ。マンコの味とか匂いには敏感なんじゃない? ハント
してる時だってさぁ、ヌきまくって勃たなくなった奴も、鼻の穴にマンカスすり込んだら
すぐにビンビンになるじゃん」
「ふーん、鼻の穴に、ねぇ……」
キョウコの言葉を聞いて、マコはにんまりと笑った。
「じゃ、せっかくだから。あたしのおまんこの匂い、嗅がせてやろっかなー」
「あはは、味だけじゃなくて匂いも? 面白そ、アタシもやったげる!」
ショーツを膝まで引き下ろし、マコは股間をいじり始めた。キョウコも股間に手をやり、指先にたっぷりと白い恥垢をすくい取る。そして九輪の頭を押さえ、嫌がる彼の鼻の穴に
二人がかりで恥垢をすり込む。
「んーッ! んぅっ、んん――ッ!」
「ほらほら、暴れんじゃないよ!」
「だめー、大人しくしなきゃ。ほらぁ、いい匂いでしょー?」
「ん……ぅ……!」
「あはっ、そんなに鼻息荒くしてぇ。そんなにウチらの匂い嗅ぎたい? じゃ、もっとや
ったげるよ!」
「ミナコちゃん、まだー?」
「いいわよ。たくさん取れちゃった」
楽しそうに笑いながら、ミナコは白く汚れた指先を九輪の顔に近づけた。恐怖に目を見
開く彼の鼻に無造作に指を差し入れ、恥垢をすり込んでいく。
鼻孔の中をしなやかな指が這い回り、すえた牝臭が粘膜に満遍なく塗りつけられる。脳が
しびれるほどの強烈な異臭で嗅覚を満たされ、九輪は目に涙をにじませた。
「ぅぅ……んくっ……」
「うふふ……どう? お口も鼻もおまんこの匂いで包まれて、すごいエッチな気分でしょ
う? おちんちんもあんなにぴくぴくしちゃって、もう出そうなんじゃないの?」
容赦のない匂い責めにさらされ、九輪は失神寸前だった。
口を塞がれているせいで鼻から息を吸うことしかできず、ひと息吸うたびに強烈な三人
の異臭が鼻を、肺を、意識を満たす。
しかし、悲しいかなその臭気は九輪の性欲を強烈に刺激し、嫌悪の意志とは反対に下半
身のうずきはさらに強さを増してゆく。
「う……ぅ……うぅ……」
涙をにじませながら身をよじり、彼は牝臭の責めに苦悶した。強制的に性欲を刺激され
ているにも関わらず、ペニスには指一本触れられない。勃起しきったペニスの先端からは
透明なカウパーが泉のように湧き出るが、自分の手でそれを慰めることすらできないのだ。
「見て見て! オチンチンひくひくしてるよーっ、風吹いただけでイキそうじゃなーい?」
「あはっ、こんなにでっかくしちゃって。早くアタシの中にぶち込んでやりたいわぁ」
「うふふ、やらしいわねぇ。おまんこの匂いでこんなに興奮するなんて、本当に変態なん
だから……」
苦しげに脈打つペニスを見下ろし、三人はくすくす笑いながら顔を見合わせる。
「これだけエッチな匂いを嗅がせてもらってるのに、他のことで気が散ったりしたらもっ
たいないわ。これもつけてあげるわね」
どこからか取り出したアイマスクで、千紗は九輪に目隠しした。涙の浮かぶ目を黒布で
塞ぎ、視覚を完全に遮断してしまう。
四肢を拘束され、目隠しをされ、口には愛液のしみこんだパンティで猿ぐつわを噛まさ
れる。催淫剤を浣腸され鼻には恥垢をすり込まれ、今の九輪はまるでまな板の上の鯉だっ
た。さばかれるまで淫靡な調味料につけ込まれ、下味をつけられるのだ。
淫臭を嗅がされてペニスからカウパーを溢れさせ、うずきを治めることもできずベッド
でのたうち回る。その様を見下ろし、四人はおかしそうにクスクスと笑った。
「じゃ、そろそろ私達は席外しましょ?」
「そうね、まだお客さんも到着してないし……」
「仕方ないなー。もう、今にでもヤッちゃいたいくらいなんだけど……」
「しばらく一人っきりにしてあげるから、あたし達の匂い、たーっぷり堪能してね♪」
口々にそう言って、四人は部屋を後にした。ベッドの上に一人取り残され、九輪は動か
ない体をよじってもがき続けた。
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