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VCJS -Vagina Coquettish Juice Secretion-
(膣淫液分泌症)
作:ゴロぉ
その奇病は、東南アジアのある国から発生した。感染源はいまだ解明されておらず、治療法も確立されていない。唯一わかるのは、それが、感染力の非常に強い危険な感染症であるという事だけだった。昨今の交通機関の発達によって、奇病は世界各国に蔓延した。先進諸国は空港での検疫を強化したが、潜伏期間中の患者は検疫をすり抜け、愚鈍な対応は意味をなさなかった。
その奇病は、症状から、VCJS(膣淫液分泌症)と呼ばれた。感染した人間は、何日かの潜伏期間を経て発症する。発症すると、膣は軽く炎症を起こし、粘液を多量に分泌するようになる。今までの研究によると、粘液には性的欲求と性的快感を高める媚薬のような効果があり、その粘液が他人の口、目、鼻、生殖器官などの粘膜に付着すると感染する、ということだった。さらに、この奇病が奇病たるゆえんとして、男性や、ある年齢以上の女性には感染しなかった。理由はよくわかっていない。膣の粘液分泌細胞に取り付いて悪さをするヴィルスなのではないだろうかという意見が、今のところの主流だった。
奇病は、ここ日本にも暗い影を落としていた。国立赤新月社病院。ここに運ばれてくるVCJS患者は、日々その数を増していた。病院は緊急に隔離病棟を用意し、感染拡大の防止と治療法の研究に努めた。
VCJS患者は、ほうっておくと自分の膣をかきむしるようにいじる。いじり続ければ、とうぜん膣の炎症はひどくなるし、粘液の分泌量も増え、ベッドが粘液によって汚染される。そこで、病院では、患者をベッドに縛り付け、紙おむつをはかせて粘液の漏出を防ぐ対策をとった。そうするしかなかったのだ。点滴や紙おむつの交換のため、日に数回は看護師が見回りに来なければならなかった。もちろん、隔離病棟に入るときにはビニル製の防護服に身を包んで、ゴーグルまでしっかりつけて、だ。
隔離病棟には、女性看護師が見回りに来る事になっていた。男性は感染し得ないんだから男性が行くべきだろうという意見もあったのだが、結局、女性の生殖器官の世話をするのは女性看護師のほうがいいという結論に至ったのだった。
「・・・・・・で」
ナースセンター。午後8時半。長い一日の仕事が終わろうとしているとき、若手看護師、秋田孝四郎は困惑した顔で言った。
「何で僕が隔離病棟の見回りをしなくちゃいけないんですか?」
「何でって、しょうがないじゃない。ほかの人、みんな忙しいんだから」
同僚の看護師、河原峰子が、なんでもない事のように返す。もちろんなんでもない事ではない。院則違反だ。孝四郎はうろたえた。
「イ、イヤですよそんな!あそこは地獄絵図だって、みんな言ってるじゃないですか!」
「そうよぉ・・・。あたしも一回いったんだけどさ、ありゃトラウマになるわぁ」
峰子は完全に他人事だ。
「だいたいあそこは男が入っちゃダメでしょう!?」
「いーのよいーのよ、ばれなきゃ」
「ばっ・・・?」
孝四郎は返す言葉がない。峰子はそこに追い討ちをかけた。
「いやなら代わりにあたしが行ってもいいけど、そしたら秋田君、あたしの代わりに米子のおじいちゃんの手術、手伝ってよね」
「うっ・・・」
米子のおじいちゃん。重度の前立腺がんで、この手術が生死の分け目という患者さんである。
「ちなみに手術は午後10時から。まあ夜通しかかるでしょうねぇ〜♪」
「ううっ・・・」
「ほらほら、どっちがいい?」
「うううっ・・・!」
「見回りが終わったら、かえっていいですか?」
「もちろんよぉ。秋田君は今日一日よく働いてくれたわ」
峰子の言い方はいちいちわざとらしい。だが、孝四郎はそんなことを気にしている余裕はなく、がっくりとうなだれて、言った。
「じゃあ、隔離病棟の見回りをさせて、いただき、ます・・・」
「はぁーい、ご苦労さまっv ちゅっv」
孝四郎は、峰子の投げキッスを無視して、ナースセンターをあとにした。
孝四郎は隔離病棟への重い扉を開けた。一枚目の扉を閉めて、鍵をかける。すると、ピッと音がして、そのすぐあと、横から猛烈な風を受けた。体と衣服を殺菌するのだ。孝四郎は目をつぶった。消毒液の細かい粒子が舞うこの瞬間が嫌いだった。風はすぐに止まった。
棚を空けて、防護服やマスク、ゴーグルを着用する。しゅるっ、しゅるっというビニルのすれる音が、孝四郎を不安にさせた。孝四郎は、意を決して二枚目の扉を開けた。その先には隔離病棟が待っている。
普通の廊下だ。以前は内科病棟だった、見知った廊下。ただ、以前の内科病棟と違う点は、病室から、女の喘ぐ声がもれ聞こえてくる点だった。
「あぁ・・・ぁん、ん・・・・んあぁっ!」
「うぁ・・・ん!んん!あぁ・・・」
その声は決して途切れることなく、いくつもの病室からサラウンドで聞こえてきた。孝四郎は、田舎に帰りたい気分になった。
(ああもう!びびっててもしょうがないや!こんな仕事は早く終わらせて、さっさと寮に帰るにかぎる!)
孝四郎は覚悟を決めて、511号室のドアに手をかけた。
ガラッ
「失礼しまー・・・うげ」
想像はしていたが、それ以上に凄惨な光景だった。縛り付けられた8人の若い女が、各自のベッドの上で身をよじらせて悶えている。孝四郎は泣きたくなった。まさに地獄絵図だ。
「し、失礼します。お加減、どう・・・ですか?」
孝四郎が声をかけたとたん、部屋の空気が変わったような気がした。全員の患者が、悶えるのをいったんやめて、今入ってきた看護師に注目したようだった。
「あ、あの、紙おむつ、取り替えますね」
孝四郎はその雰囲気の変化に気づいたが、何食わぬ顔で職務を全うする事にした。「男の看護師が入ってきた!」なんて騒がれたらたまったもんじゃない。孝四郎は、患者一人一人、紙おむつの交換をしていった。
「あ、あの、看護師さん?」
4人目のおむつを交換しているところで、その患者――確か表の札では神田 京子――が孝四郎に声をかけた。
「は、はいっ!何でしょうか!」
孝四郎は、必要以上に緊張して答えた。
「あの・・・トイレに・・・」
京子は、恥ずかしいのか、か細い声でそういうと顔を背けた。
「あ、はい!尿瓶ですね!ちょっと待ってください」
「いえ・・・違うんです・・・その、大のほうなので、トイレに・・・」
京子は、いいにくそうに言葉を詰まらせた。そこへ、向かいのベッドの患者が助け舟を出した。
「だから、トイレに連れて行ってほしいって事でしょ?ほら、看護師さん!つれてってあげなよ」
「は、はぁ・・・でも」
孝四郎は想定外の事態にうろたえた。
「だから、トイレのときは縛ってるのを解くの!当たり前でしょ?そんな事も知らないの?」
なかなかに高圧的な態度だ。普段の孝四郎なら反撃に出るところだが、ここは病院、しかも孝四郎の神経は地獄を目の当たりにして極度に弱っていた。
「す、すみません。じゃあ・・・これをほどいて・・・と」
京子は、恥ずかしそうに起き上がると、そそくさとトイレのほうに走っていった。
(ふふっ・・・神田さん、うまくやったわね。じゃあこっちも、作戦開始と行きましょう)
神田 京子の向かい側のベッドに縛られている水野 明美は、あそこがうずくのを感じた。もっとも、VCJSのせいでいつも疼いてはいるのだが。
「ねえ。あたしもトイレ行きたいんだけど」
まったくのウソだ。しかしはじめて来た男の看護師。このチャンスを逃がすわけにはいかなかった。明美は、胸の高鳴りを隠すようにして言った。
「あたしのもほどいてよね」
孝四郎はどうしたものか迷った。こう同じタイミングでトイレに行きたがるというのはウソくさい。しかし、「ホントですかぁ?」なんて言うわけには行かない。明美はそこにとどめの一言を撃ち込んだ。
「早くしてよ、もう・・・我慢の限界なんだから」
こう言われては仕方なかった。孝四郎は、明美を縛っている紐をほどいた。先にトイレに行っていた京子が音を殺してトイレから出てきていたが、孝四郎は気づかなかった。
「はい、ほどきましたよ・」
(そう・・・我慢の限界なのよ。あっちのね)
「えっ・・・!」
明美が孝四郎に襲い掛かった。孝四郎の肩を力任せに押す。孝四郎は、急のことで驚いた。本能的に足を一歩後ろに出そうとする。しかしそこには京子の足があった。京子が孝四郎に足をかけたのだ。京子と明美の見事な連携プレーによって、孝四郎は派手に倒れた。
「なっ!何するん・・・むぶっ!」
倒れた孝四郎の顔の上に、京子がすかさず腰を下ろした。顔面騎乗状態である。
「あ、だめよ神田さん。マスクは取らないと」
などといって、明美は無理やりマスクを剥がす。孝四郎の目の前には、真っ赤な京子の膣があった。孝四郎は何とか脱出しようとしたが、二人がかりで押さえつけられてはどうしようもなかった。
京子は、太ももで孝四郎の頭をはさみ込み、自分の膣を孝四郎の口に押し付けた。
「なめてください。おいしいですよ」
京子は、優しい声で言った。なめるも何も、孝四郎は息をすることさえままならない。息をするために口を開くと、そこに京子の愛液が流れ込んでくるという始末だった。味はよくわからなかった。愛液をいくらか飲み込んだかもしれなかった。
「安心してよ、すぐに気持ちよくなれるから」
明美はそう言うと、孝四郎の防護服を脱がしにかかった。なんてことはない。防護服といっても、ビニルをただポンチョみたいにかぶっているだけのものだ。防護服をめくって、制服のズボンを下ろす。そこには、縮こまったペニスがついていた。明美は、まず自分の膣をいじって愛液で手を濡らしてから、孝四郎のペニスをいじり始めた。
「むごー!むーっ!」
何をされているのかわからないが、もぞもぞした感触が玉と竿を襲う。孝四郎にとって、この上ない恐怖だった。明美は、左手で玉を転がしつつ、右手の指先で亀頭を、手のひらで竿を刺激した。脈の一拍ごとに、ペニスは肥大化した。
「あははっ。大きくなった、大きくなった!じゃあ、入れてあげるからねー!」
そんな声とともに、孝四郎のペニスに生温かい何かが触れた。明美は、膣から愛液をトロトロと垂らしながら、腰を一気に孝四郎の上に落とした。
にゅるっ。
「うあっ!」
孝四郎は思わず声をあげた。孝四郎も、経験がないわけではない。しかし、明美の膣は普通の感触と著しく違っていた。『膣から分泌される粘液には性的欲求と性的快感を高める媚薬のような効果があります』。先生の言葉が不意に脳裏をよぎった。
「ああん!いいっ!いいっ!」
明美は、満足そうに笑いながら、激しく腰を上下させた。感染源と目される危険な粘液でペニスをべちょべちょにされ、孝四郎はすぐに絶頂へと高められた。
「うっ!」
10秒もせずに、孝四郎は精液を放出した。
「あはっ!出てる出てる!なに?そんなに気持ちよかったの?」
「ううっ・・・」
「でもダーメ!あたしが満足するまで放さないからね。神田さん、ほかのみんなの紐を解いてあげて」
明美は、腰を振り続けながら京子に指示をした。京子は立ち上がると、一人ずつ、ほかの患者の紐をほどき始めた。
「お、おい!よせ・・・って!」
孝四郎は起き上がろうとした。しかし、肩を明美に押さえられた。射精中の孝四郎は、満足に体に力が入らず、明美の手に押し戻されてしまった。明美は、孝四郎の両肩に体重をかけ、まだ腰を振り続けている。
「だめよぉ。もっと楽しみましょうよ」
孝四郎のペニスは、萎えなかった。結合部からは、孝四郎の精液と明美の愛液があふれ出ていた。
「うぅっ・・・助けて・・・」
逝きたてのペニスへの連続した刺激は、拷問に近かった。
「あははは!どう?気持ちいいでしょ?」
明美は、笑いながら腰を激しく上下させる。実際、彼女も何度か絶頂に達していたが、その程度では彼女の性欲は納まらなかった。
「全員、救出完了しました」
場違いなほどお茶目に、京子の声がした。見れば、511号室の患者7人が、孝四郎と明美を取り囲むように立っていた。みな、それぞれ紙おむつを脱ぎ捨て、股間から危険な粘液を垂らしながら輪を狭めてにじり寄ってくる。
「ご苦労様。じゃ、みんなでこの人を使っていいから。あたし、ほかの病室の人も助けてくるね」
明美はにゅるん、とペニスを抜くと、駆け足で部屋を出て行った。
「いや、待て・・・!」
孝四郎は明美を止めようとしたが、7人の包囲を破る自信はなかった。7人のVCJS患者たちは、シマウマを追い詰めた肉食獣のように孝四郎ににじり寄ってきた。
「あのー、まず、私からいいですか?」
京子が控えめに手を上げると、ほかのみなはそれに同意した。冗談じゃない!僕は同意してないぞ!孝四郎は必死に首を振ったが、京子はそれに微笑みで返すだけだった。
「じゃあ、行きます」
京子は、女神か天使のような優しい微笑のまま、腰を下ろした。
ずっ、にゅにゅにゅにゅにゅ。
狙いは正確無比。根元まで、しかし明美よりもかなり緩慢な動きでペニスを包み込んだ。
「うっ、うあぁぁぁ・・・」
孝四郎の体がぴくぴくと動いた。京子は、恍惚の表情のまま、ゆっくりと腰を動かした。
「あっ、はぁん!・・・どうですか?気持ちいいですか?」
「あぁぁ・・・」
孝四郎の目は、もはや焦点が合っていない。
「いいなぁ、あたし、もう、ダメ・・・」
「あふん、あたしも」
周りで見ていた女たちは、我慢できなくなったのか、次々に孝四郎の上に覆いかぶさってきた。孝四郎は、身動きが取れなくなってしまった。彼の手、足、頭、およそ動かせるすべての部位に、女たちは乗っかってきていた。孝四郎は、呼吸ができない状態で連続して与えられる快感に、意識が遠くなるのを感じた。
そのころ明美は、隣の512号室で、拘束された女たちの救出に当たっていた。
「みんな!もう大丈夫よ!ここから逃げましょ!」
明美の声に、女たちは嬌声を上げた。
「手足が自由になった人は、ほかの人の縄をほどいてあげて!することがなくなった人は、511号室に集合!」
不当に長い苦しみにおかれたという共通認識のためだろうか、彼女らの団結力は半端なものではなかった。明美に助けられた女は他の女を助け、さらにその女は他の女を助ける、という具合に、彼女らはあっという間に、自分たちの拘束を解いた。
明美によって救出された女たちが、次々に511号室になだれ込んできた。511号室は、熱気でむせ返った。ここの隔離病棟に収容されているVCJS患者は、計31人。それらがすべてひとつの部屋に集合した。みな、各自の膣から熱い粘液をほとばしらせて、孝四郎ににじり寄ってくる。孝四郎は、さすがに死を覚悟した。
そこに、救いの一声がかかった。
「待って!みんな、その人から離れて!」
明美の声だった。女たちは一瞬、えっ!?という顔で明美のほうを見たが、しぶしぶ、という感じで孝四郎から引いた。孝四郎は、もはや全身の力を使い果たして、その場に脱力していた。明美は、その孝四郎に近づいた。
「ねえ、ちょっと誰か、この人を縛るのを手伝ってくれる?」
明美の言葉はしかし、孝四郎にとって、本当の救いではなかった。孝四郎は、明美たちの巧みな縄捌きによって、きゅっと縛り上げられてしまった。
「看護師さん、いくつか質問があるんだけど、いいかしら?」
明美は、楽しそうに言った。孝四郎は、あらん限りの虚勢を張ることにした。
「何をする気だ?お前たち、馬鹿な真似はやめ・・・うっ!?」
孝四郎がすべてを言い終わる前に、明美は孝四郎の亀頭に軽く指を触れた。それだけで孝四郎の体は跳ね上がった。
「もう一回聞くね。いくつか質問があるんだけど、いいかしら?」
「あふっ・・・ぁぁ・・・ぅ」
明美は、今度は孝四郎のペニスをゆっくりとしごきながら言った。孝四郎は、ただ悶えるだけであった。
「全部答えてくれたら、逝かせてあげる。まず、ここの隔離病棟の鍵はどこにあるの?」
「僕の・・・上着のポケット」
孝四郎は顔をそらし、聞き取るのがやっとぐらいのか細い声で言った。明美は、ふーん、というしぐさをすると、頭を軽く動かして他の女に合図した。鍵を取り出せ、という合図だった。合図を受けた女は、鍵を取り出し、ちゃらっ、と鳴らして見せた。
「じゃ、次の質問ね。他の看護師は、ここに入ってくることはできる?」
「し、知らないよ。病院で、合鍵ぐらい作ってるだろうから、入ってこれるんじゃないのか?」
「そう・・・」
明美はちょっと考えるそぶりをしてから、孝四郎に向き直った。
「じゃ、最後の質問ね。これに答えてくれたら、逝かせてあげる。次にここに見回りが来るのは、いつ?」
「いや、ちょっと待った。逝かせてくれなくていいから、解放してく・・・!!!」
明美は、孝四郎の亀頭に力任せに爪を立てた。孝四郎は声にならない悲鳴を上げた。
「質問に答えてって、いっ、たで、しょっ!」
「あぁっ!はぎゃぁ!がぁっ!!」
明美は、声にあわせて爪に力を入れた。孝四郎にとっては、ものすごい痛みであった。が、先ほど嫌というほど付着した粘液のせいだろうか、なぜか快感のようなものも感じていた。
「あの、すみません、ちょっとうるさくないですか?」
そう発言したのは、隣の512号室に収容されていた、嵯峨 美奈だった。明美は、そういわれてみれば確かに、という顔をした。
「口を塞いだほうがいいと思うんですけど」
「そうねぇ・・・。でも、なにで塞ぐの?」
明美の問いに、美奈はさっきまで自分がはいていた、紙おむつを提示した。
「これ・・・とか?」
「いいわねぇ」
明美の口元に薄い笑みが浮かんだ。彼女のサディスト魂は燃え上がった。
「いや、待った!それは待って!もううるさくしませんから!ホントに!」
孝四郎は必死に叫んだ。それ自体が逆効果だということに気がつかないほど、彼は動転していた。
美奈は彼の横に立ち、うれしそうに手に持った紙おむつを孝四郎の顔に近づけた。孝四郎は必死にイヤイヤをして逃れようとしたが、明美に頭を抑えられてそれもできなくなった。
「はい、あーんしてねー」
美奈は赤ちゃんに言うようにして、幸四郎の口に、粘液でどろどろの紙おむつを押し付けた。孝四郎の鼻に、いやらしい匂いが漂ってきた。幸四郎は断固として口をあけようとしなかった。
「あーんしなきゃダメでちゅよー」
明美や美奈、そして他の女も手伝って、4人がかりで幸四郎の口をこじ開けた。そこに紙おむつをねじ込む。幸四郎の口は、紙おむつで満たされた。
「むが、むがーーーー!」
孝四郎は、それでもうなり続けた。
「これ以上静かにならないの?」
明美は、美奈に困った顔で聞いた。
「鼻をつまんであげるとおとなしくなりますよ。こうやって」
美奈は、穏やかな口調とは裏腹に、力いっぱい幸四郎の鼻をつまんだ。孝四郎はしばらく暴れていたが、口から息をすった勢いで紙おむつにしみこんでいた美奈の愛液を吸い込んでしまい、しばらくむせてから、おとなしくなった。
「・・・・・・ねえ」
明美は苦笑いをしながら美奈に言った。
「これじゃ、この人に質問できないんだけど」
「あっ、それもそうですねっ」
美奈は明るく言い放つ。
「でも、大丈夫ですよ。代わりにあたしが答えちゃいます。次にここに見回りが来るのは、朝8時ですよ」
明美はきょとんとした。
「何で知ってるの?」
「え?だって、ずっとここにいるんです。それくらいのことは覚えますよぉ」
「ふーん、見回りって、いつも決まった時間に来てたのかぁ」
明美はしばらく思案してから、サディスティックな笑いを女たちに見せた。
「じゃ、一晩中くらいは楽しめるねっ」
女たちの間から、下品な笑いが上がった。孝四郎は今度こそ本格的に、死を覚悟した。
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