峠                   (2) 

                                            作:テンちゃん  

 
俺は渋滞が嫌いだ。だからどこに行くんでも単車を使う。でも、まるっきり車とすれ違わない、ということはそれはそれで不安だった。
 
クネクネした漆黒の峠道を爆音を響かせながら俺を乗せたミニバンは登っていく。
その先頭、マラソンの白バイのように数台連なったバイクが大きな旗をはためかせ先導していた。
 
もっと速く走ればいいのに、とも思ったが、このノロノロしたスピードが彼女達にとって一番心地いい速度なんだな、と感じた。
目的地に速く着く、ということではなく、走り自体を楽しみ、尚かつ人の目にも自分達が築きあげチューンナップした車体を
どうだすごいだろ?と、ひけらかしたい速度なんだな、と実感した。
 
俺に声をかけてきた赤いメット、赤いライダースーツを着た子の姿も見える。
 
運転席に一人。助手席に一人。後部席に俺を合わせて三人。
 
車内は相変わらずなにか重い空気を漂わせたまま、女の子が噛むガムの音が聞こえた。
さっきまでエグザなんとかという曲がスピーカーを割りそうなほど激しく大音量を響かせていたが、助手席の子がそれにも飽きた
のかあくびをしながら消した。
 
ピンクの棒状の電飾が、薄い紫色に変わり車内の至るところを照らしている。
いったいこれだけの光源を保つにはどれくらいのバッテリー消費を伴うんだろう、などと俺はくだらないことを考えていた。
 
窓の外、変わりばえのしない闇夜の景色を眺めているうちどんどん心細くなっていく。
今になって素直に昌樹を待っていればよかった、という後悔の気持ちが俺の心を満たしていった。
今頃奴は下の街でぬくぬくしてるんだろうと思うと無性に腹が立ってくる。
 
突然、隣りの女の子が俺に聞いてくる。一種、独特の緊張感に包まれていた車内だけに俺は少しホッとした。
 
「君さ、、、、、、、童貞?」  「へ、、、、??」  「プッ、、、璃紗ったら、そんなこと聞いてさァ」  「だって、、、、、気になるじゃん」
「どーせ、、リーダーが一番だからあたし達に回ってくんのなんて相当あとだよ」  「そっか、、、そうだよね」
 
果たして彼女達は何を言っているんだろう。回ってくる?女の子とエッチしたことない奴を童貞というのは知っていた。
俺のクラスの大半の男子もそうに決まっている。でも、なんだかそれを女の子達に知られるのは凄い恥ずかしい気がした。
 
「い、、、いやだなぁ、、、、ど、、、、童貞なわけないじゃないですか、、、、ハハ、、、、、」
 
「へぇー、、そうなんだ、、、、、、、初めてやったのいつ?」
 
運転席の子が俺に聞いてくる。
 
いつがいいんだろう?
 
こうゆう場合は若ければ若いほど、俺という地位、ステータスが上がる気がしたがあまりに無謀な嘘はつけない。
なぜか、その答えにみんながそば耳を立てている気配があった。
 
「ん、、、、えーと、、、、、、中1ぐらいだったかなぁ、、、、、、、、いや、、、中2かな、、、、、、あれ?中3の夏だったかな、、、、ハハ」
 
俺を挟むよう、両脇に座った女の子達がなんでかクスリと笑っていた。
 
「んじゃさ、、、、、、、こうゆうことされても平気だよね」
 
隣りの女の子がいきなり俺のズボンのジッパーを外しにかかる。
 
「ちょ、、、、、な、、、、なにすんですかっ、、、、、、、、、、」  「はい、、、見えたァ、、、、、ククッ、、かわいいの付けてんじゃん」
 
なんでか俺は助けを求めるようにバックミラー越し、運転している女の子と視線を合わせた。
チラッ、とミラー越しに俺を見た女の子は不敵な笑いを浮かべながら言った。「まったく、、、、、、我慢できないかねぇ」
 
こうゆうこと、ということがまさかジッパーを外す行為だと思ってなかった俺は激しく動揺しまくった。
クラスにいる女の子にはこうゆうタイプは100%いない。まさに不良の年上の女の子だけに許されたものなのか。
 
「ヤるのはいーけどさ、、、、、あんま車ん中よごさないでよね」  「大丈夫、、、、みんな飲んであげっからさァ、、、クスクス」
 
の、、、、飲む? 俺は意味不明、理解不能といった感じでオロオロしていた。
 
「怖がらなくていーよ、、、、、はい、手は後ろ、、、、」
 
もう一人の女の子が俺の手になにかをはめている。カチリ、、、、、、、、。
その音が聞こえたあと手首が固く拘束されたことに気づいた。
 
「うちらさ、、、いっつもこうやって男の子捕まえてんだよね」  「クスクス、、璃紗ぁ、捕まえるってさぁ、、、なんか表現エッチだしー」
「でも実際そうじゃん、、、、、、ほら、この前のやつなんてさぁ」  「あ、、思い出したぁ、、最後さ、裸で手錠したまま外に投げた男ォ」
 
は、、、、はだかで、、、、裸で外に投げた、、、、、、外?  俺のこめかみを冷たい汗が流れていった。
 
「だから君なんてまだいい方だよ、、、年下だからみんな優しくしてるじゃん、、、クスクス」
 
この人気のない山中で裸のまま放り出されたら命も危ない。しかも手錠されたままだと思うとゾッとした。死体遺棄よりタチが悪い。
抵抗してはならない。この手の女の子達はキレたらホントにこのまま外に放り出す気がしてならなかった。
 
「じゃ、、ナメちゃうね、、、、、」    「アン、、、、おいしそー、、、、、、、、、、そんな舌動かしてさ、、、」
 
瞬間、俺のモノが温かい空間に吸い込まれた。  「ンっ、、、、、、は、、、、や、、やめてください、、、、、ンンっ!」
 
顔の小ささに合わせ、口の小さい隣りの子が俺のモノをしゃぶっている。信じられなかった。
 
俺の下、股間で女の子の頭がクネクネ動くたびに頭がおかしくなりそうな気持ちよさの波が襲ってくる。
 
「アッという間にこんなしちゃってぇ、、、、もう限界ぽいんだけど」  「イヒっ、、、、あ、、、、お、、おかしくなる、、、、ンンっあ」
「すごい濃い匂いするし、、、、、ちゃんとお風呂入ってる?」  「ンンぁ、、、そ、、、そんな、、、、は、入ってますよォ」
 
自分のモノが女の子のすぐ目の前にあるんだ、と思うとそれだけで気持ちが変になってくる気がした。
 
俺のモノを舐めてる小顔の子は時々クチをはずして、俺にとって恥ずかしい事を言ってきた。
 
「んあっ、、、、お、、おかしくなりそう、、です」     「ン、、、、、たしかに変な顔になってきたねぇ、、、、、もっと見せなよ」
 
(変な顔)(もっと見せなよ)という言葉が年上の女の子から責められてるようで、俺の頭をグルグル回っていく。
 
「たまぁーに可愛い声出すんだよね、この子、、、、女の子みたいに、、、ほら、、はやく聞かせなよ、、、クスクス」  
 
裏筋を舌先で舐めながら尚も俺に言ってくる。上から見てると、化粧の濃い、少しすれた上斗あや子を連想させる。
その子は、しかし、なにか信念を持って不良をやっています、といった感じでテレビで見るアイドルとは違っていた。
 
「ホントにさァ、、、したことあんの?なんか感じかた異常なんだよね」 「嘘に決まってんじゃん、、こいつ、、すぐ分かったよ」
 
圧倒的多数的に嘘、という事実がほころびていくことに男として、いや、イチ走り屋としての何かが崩れていった。
始めから嘘だ、ということがばれていた、という段階的、ステップアップ的恥ずかしさに顔がまっ赤になってくる。
 
「で、、、でる、、、、、、、出ちゃう、、、、、」  「ん、、、勝手に出しちゃえばァ?、、、、、、もう爆発しそうだね、、これ」
 
勝手に、という言葉が人が人として扱われてないようで、男として、俺をひどく情けない思いにさせた。
勝手に、という表現は我がまま的、自由的発想のもとに射精していいのよ、とも取れたが、人間として、個人として
ひどく突き放された言い方に感じた。
 
「ンンっ、、、、ほ、、、ほんとに、、ヤバい、、です」   「ん、、、、どうヤバいの?、、、だから勝手にイっちゃえばいいじゃん」
 
次の勝手に、という言葉には、私はなにひとつ満足してないし気持ちよくもないし、ただダルいんだけど出したければどうぞ
ご自由に、という彼女の意思が明確に含まれている気がした。
 
そのヤバさをあたかも楽しむように上斗あや子似の女の子が、ひどくゆっくり亀頭からくわえ込んだ。
 
峠の中腹、大きなカーブにそれはあった。
 
眠気さまし用の、道路にある凹凸が三三七拍子を刻んでくる。予想だにしない外的要因が俺のモノをいじめ抜く。
そのゴトンッ、ゴトンッとした振動のたびにピストン運動が深くなる。それと同時に俺のモノをくわえた上斗あや子から声が漏れた。
まさに三三七拍子で。
 
「ん、ん、ん、、、、、、、、ん、ん、ん、、、、、、んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、、、、、んっっ!!!!!!」
 
最後の凹凸は、この性的イタズラのために作られたように、馬鹿みたいに段差があった。
車ごと少し宙に浮いたみたいで、車内の装飾品が大きく揺れた。
 
「ンあっ!!!、、、、、、、、、、、、ンあっ!!、、、、、、、、、、、、、、ンあっ!!、、、、、、、、、、、、、かハっ!!」
 
声を出す気なんて絶対なかったが、俺の口から自分でも分かる変な声が出てきた。
上斗あや子の舌が射精中にも関わらずネットリ絡みついてくる。
両手が自由だったらすぐに彼女の頭を引き離したかったが、ただ体を震わせてるしかなかった。
 
運転席の子がバックミラー越しに俺の射精している情けない姿を見ている。
 
「ンっ、、、、、、あっ、、、も、、もうやめてぇ!!、、、、、、あヒっ!!、、、、、、、、、、、、、、あヒっっ!!!」
 
それを見ていた隣りの子が俺の髪の毛を掴んで顔をじっくり覗き込む。
もの凄い恥ずかしい気がしたけど俺はその子の目を見つめるしかなかった。
 
「あーあ、、、、体中ビクビクさせて、、、、、、そんな気持ちよかったんだ、、、、、、、、、、、、チュ、、、クス、、、この子かわいい」
 
キスされたうえ、可愛いなんて言われたことのない俺はどうゆう顔をすればいいのか分からず慌てて下を向いた。
 
上斗あや子の唇から俺の漏らした精液が垂れていた、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
  
                                 続く
                     その1に戻る
てんちゃんの目次