お仕置きポリス(尋問編)

                                  作:てんちゃん
                                 
  その4

溺れかけた『犬』が哀れな声を出して命乞いを始めたら、決してすぐに助けてはいけない。
なぜなら、その時こそ、誰が犬の命を握っているのか、それを『理解』させてやる最大のチャンスだからだ。
 
この子にはどんな選択肢もありはしない。
今、上から見下ろしている自分が、そう、自分こそが絶対的支配権を握っている。
ここに来た時の悪ぶった顔は、今や絶望と無力感が混ぜ合わさった苦渋に満ちた表情に変わり、意思に反して動かない
手足の手錠をカチャカチャと小刻みに鳴らしている。
  
「ご、、ごめんな、、さぃ、、、、ごめんなさぃ」
  
キッチリしつけてあげるわ、、、、目的の完遂のためには手段を選ばない今の子供達。自分が少年課に配属した頃から
少年少女達の粗暴な行動は悪化の一途を辿り、上の連中は『根本的解決策』を見い出せないまま法改正には後手後手に
まわり、お茶を濁すだけだった。
テレビを点ければワケ知り顔のコメンテーターの口から出る言葉は決まっている。
  
『けっきょくねぇ〜、、、大人が悪いんですよ、、、、、、おとなが、、、』
  
度重なるホームレスへの襲撃をはじめ、ゲームでもするように行われるヒッタクリの連鎖。
理由を尋ねれば『死んでもいいと思った』と、能面のような顔で語る子供達。
小学生の間にも麻薬は浸透し、学業といえば、ただ、ひたすらサディスティックなまでの過密な勉強、時間スケジュールに追い込まれ機械のごとく頭に叩き込む子供達。
 
勉強とは、意味を理解し、体現した上で初めて学んだ人の実になる。生きていく上での『精神の糧』となる。
それ意外は情報でしかない。その辺にあるただの情報。
1192作ろう徳川幕府。意味もなにもない。人間らしい歴史背景がまったくない。
人は学ぶ。熱いものを触れば熱いのだと知る。熱い、と教えられただけでは情報としての知識にはなりはしても根本的に理解はしていないのだ。
ただ、ひたすら記憶し応用に当て込むだけの作業。それを、この国では『勉学』と呼ぶ。
なにが原因か隣の経済大国では校内乱射事件まで起きている。
 
それら全てをこの子にぶつける気はなかったが、鬱積した心が自分の中で激しく打ち震えていた。
 
「ダメよ、、、心の奥に、、自分がやってきたこと、、、染み込むまで、、、やめないワ、、」
 
正直、ユイはこの仕事をいつ辞めてもいいと思っていた。悪く言えば逃げだしたかった。
警察とはいえ、人間関係は民間のそれとなんら変わりない。
いや、むしろ、より堅個な従順関係が永きに渡り築かれ、上が1度口にすれば黒が白にでもなる。
自分はこの強大なプライドの塊のような機構を維持するための歯車の1部にしかすぎないのではないか。
 
人々は日本を安全な国、平和主義国家と言って、はばからないが、実質、現在の国民性と経済力がそうさせているだけであって、警察官、という職業として見れば人口に対する比率は圧倒的に不足している。
 
国民も国家も時と共に変わっていく。それは、まぎれもない事実だ。
実際、2つの核を落とされるまでは、手のつけられない狂犬のような国だったのではないか。
それが今や隣の「ヘイッ親友」と、言って恐喝まがいのことを強要する大国の顔色をうかがいながら、首を縦に振ってもらわなければ何1つ出来ない国になり下がった。GOと言われれば、GOしか答えはない。そう、いま下にいるのこの子と同じ。
 
 
「あわァ、、ナッ、、ナ、、ナニ考えてんの、、、、、、お、俺がわるかったよ、、、ホントに」
 
 
ひとたび問題が起きれば上から下へのテンヤワンヤの大騒ぎになり、何も決められないままゆっくりとお茶を濁す。
必死に常任理事国になろうとしてるのに、その根幹たる国連そのものが機能せず、そしてまた、慌てる。
しかし、あの大国のすることはどの国にも止められない。どこをどう爆撃しようが、そこに油田という金目の匂いがすれば、素早く嗅ぎつけ、我がもの顔でかっ歩する。それが正義であり真理なのだ。
まったく関係のない地域紛争、グェートにもノコノコ出掛け、おいしい利権だけはしっかりと押さえて帰っていく。
昔喧嘩をした日本もそう考えれば何もなくて助かった。その証拠に我が国民が拉致されたあの国には興味がないらしい。
 
 
『なんか言ってやってくださいよ〜、、、大将ぉ、、うちらの言うことなんて聞かないんッスよぉ、、』
 
 
『そんなもん、、、オマエらでなんとかしろよ、、だってよ、、なんもねーんだろ、、アソコ、、、』
 
 
高性能ミサイル、とは良く言ったものだ。
ピンポイント?、、、目標を定めるのは人間であり、武器は狙いを定めた所にいる人間が、戦闘員なのか一般市民なのか判断など出来はしない。「誤爆でした」の一言で蹴りがつき、あの忌まわしいとされたテロの4倍もの市民が犠牲になっていく。
ベトナムでの教訓も生きなかったのか、劣化ウラン弾は大きな傷跡を残し、視力のない赤子が産声をあげ、その横を片足のない少年がゴミ屑を丸めただけのボールを笑顔で蹴っていく。
それがまた、地獄連鎖のような憎しみを生み、親から子へと引き継がれる。
取れる利権だけ取りあさり、ケツだけ拭け、と言われれば自分達で壊した街に『復興』という名目で法律さえ変え軍を出す。
戦勝国の集まりである国連は日本を煙たがり、お金だけくれと言う。
だからまた慌てふためき、えっ?、またッスかぁ、かんべんしてくださいよ〜、と、お茶を濁す。はぁ〜ィ、OかねDけAげるぅ。
大量破壊兵器など出てきても出てこなくても関係ない。どっちでもいい。なぜなら自分達が正義だから。正しいから。
『自由の国』と高らかに叫びながらも影では『裏工作』にぬかりはない。その大鷲の姿を後ろから追いかけ、真似るだけ真似たら日本という国が出来あがる。
  
自主性も発言力も何もなく、ただ、ブロイラーのように飼われている国。もっと太って金まわしてくれよ、日本くんよぉ。
30兆もの国債を抱えながらも格好だけはつけたい国。でも、年金は払えますよ、多分。多分ね。と、国民を騙し騙しなんとか
繋いできた国。でもねぇ、隊設立から50年、本土防衛という主任務から法を変えたようにいつ、どうなるか分かんないよ。
そんときは我慢してねぇ。あはははは。俺達だけ良ければさぁ。そんな深く考えてないんだよねぇ実は。あはは。
いっそのこと『ジャパン州』と改名された方がどれほど楽か。年々、外国人労働者が流入してくるなか凶悪犯罪率だけは面白いように上がり、景気は回復する兆しがほとんど見えない。それとは逆に、追い打ちをかけるように訳の分からないウイルスが世界中に蔓延していく。
ユイはそこまで一気に思うと、大きく息をついた。
  
「ジハードよ、、、、、、、そう、、これは私の聖戦、、、そうなんだワ、、、」
  
「な、、なに言ってんの!?、、、目ぇおかしぃってっっっ、、、、、こ、、こわぃ」
  
ウンザマ・ジン・ドビィン、、、、、、なんともあさはかな奴だワ、、、、、、まず、手を組んだ相手からして問題があったのよ。
 
戦争のセの字も知らない山岳地方の時代錯誤のゲリラ共と意気投合したまではいいが、ろくに手入れもされない旧式の銃をふりかざしてても意味はない。そこで考えついた先が航空機を乗っ取り2つのビル、国防総省に突っ込むという荒技だ。
あの事件の場合、自分達がやったと分かる明確な証拠を残してしまっている。サイール、バギスタン、武器の出所もばれてしまうような浅はかな商人しかいなかったのだろうか。
国際テロ組織にしてはなんとも頼りない。韓国の大学生でも、もう少しマシなプランを練れそうだ。
 
 
 
今まで苦渋の汁を飲まされ続けたあの大国に、一矢を報いたい。その気持ちは充分に理解できたとしても、おこなった行為そのものに関しては『疑問符』が残る。
あの大国に与えたダメージ、という観点からすれば尊い人命が失われた、ということを除けば『蚊』に刺された程度のことでしかない。それよりも、あの行為のために中東諸国が『支払った代償』はあまりにも多すぎた。
 
 
「あの国を、、、、、どこまで理解してたのかしら、、、、、、」
 
 
「な、、、なに言ってっか、、、、わかんねぇ、、、、、コエ〜、、こえぇよぉぉぉ」
 
 
力で勝ち目のない喧嘩に勝つためには、それなりの知恵と方法を取らなければならないのに、あの男は感情のおもむくままに突っ走った。あんな形であの国の、富みと繁栄の象徴である建造物を破壊し、無差別に大量の民間人を殺せば、あの帝国主義者達は意気消沈するどころか国旗を手に『結束』するのは目に見えている。それが、なぜ分からなかったのだろう。
 
 
ヘドが出そうな正義感ぶりを気取って得意の絶頂にいるファシズム連中に、いつか復讐の鉄槌を下したい、と願う人間は世界中に溢れかえるほどいる。しかし、国家としてあからさまに敵対行動に出れないのは、あの国の『圧倒的な火力』の報復を恐れてのことだ。私ならどうするか、、、、、、ユイは下の少年を見下ろしながら考えを巡らせた。
 
 
よく考えてみると、あの国がなにによって支られているか、おのずと答えが出てくる。そう、豊かな【物質量】だ。
だが、それも完成された豊富な【物流網、エネルギー網】があって初めて機能する。
 
そもそも数千人もの命を奪うことなど初めからなかったのではないか。事件としての『インパクト』はあるが決定的ではない。
事件当時、4機の飛行機で直接関与してたのは30名足らずだが、以前から潜伏していたスリーパーや、滞在先を手配する仲介人を含めれば相当の金と人が動いてたはずだ。また、航空機をあそこまでターゲットに見事にぶち当てる操縦技術となると軍人並の訓練と卓越した精神力、そして膨大な費用が必要になってくる。
あの国が誇る最大の情報収集能力を持つ2つの機関、または国家当局に察知されてない人物も含めれば、それこそ、情報に精通したおびただしいほどの『人間と金』が絶対的に必要になってくる。
3000万ドルか4000万ドル、、、、それだけの『素材』があれば。
 
物流網、、、、あの広大な国の大動脈を寸断できるとすれば、、、、、、、
 
 
「なに、、、?だまってなさい、、、、、いま、、考えごとしてるの、、、、」
 
 
下の悶える少年を見てると自分の考えが、より、明瞭になってくるのが分かった。
 
この際、世界最強を誇る海軍、緊急時に召集される『SEAL』が展開されると思われる港湾は無視していい。彼等は海難事件、事故のエキスパートで日本の『SAT、SSTの教官』ともいうべき猛者揃いだ。
有名なあの『SWAT』でさえ、彼等には舌を巻く。
 
主要道路のインターチェンジ、航空、そして特に、モノの運搬をする上で『全体の6割』を占める【鉄道網】を寸断されたら、
東西に広大な土地を有するあの国では、真綿を締めるようにジリジリと物価は高騰し、ダウの平均株価は軒並み暴落していくだろう。警備もないと言っていい深い渓谷に架かったいくつかの『鉄橋』を破壊するのはさほど難しいものではない。
 
 
ニューョックを結ぶ全てのトンネル、8つの橋、特に鉄道の心臓部、主要道路の、サルンカン・トンネル、リーンガーン・トンネルをヒト気のない夜間に破壊する。たった『1カ所の穴』さえ開けることができれば勝手に水没していくだろう。おおざっぱなお国柄か、排煙装置さえないトンネルもいまだ稼働しており、区切りなどない空っぽの『筒』には瞬く間に『海水』が流入する。
厚さ90センチの強化コンクリと、外側の岩盤はVの字を使った『モンロー効果』で爆風を1点に集中させる。なにも金のかかるプラスチック爆弾でなくても良い。リーディングコード、又は遠隔操作で起爆させる。
一番確実なのは彼等の十八番『自爆』なのだが、どこから遺体の一部を発見されDNA鑑定されるか分からない。
27の空港は瞬時に閉鎖されるだろう。ここは近くのスリーパー宅に潜んでる方が賢いと思われる。彼等はあの国に何年もかけ溶け込み怪しまれることはない。しかし、目的は『達成』したのだ。拘束されたとしても。
 
 
オグラホマ連邦ビル爆破事件、、、、2種類の肥料とケミカルを、ある一定の混合比率で混ぜ合わせるだけで簡単に爆弾はできる。そのいい例があの事件だ。しかし、これも行動原理は非常に短格的で自らの力のなさを立証したようなものだ。確かに各国の象徴とも言うべき建物を狙いたくなる『心理』も分からないわけではない。
だが、あの国の国民性を考えれば、そんなことではくじけないタフさがうかがえ、火に油を注ぐようなものだ。
 
地下鉄は放っておいていい。物資の輸送にはかなり融通が効かない作りになっているし、のちのち電力が途絶えればただの『鉄の箱』にしかならない。
2重構造のコールデンゲート・ブリッジ、タンバートン・ブリッジ、も建築技法上、屋台骨となる箇所にプラスチック爆弾が300sもあれば容易に落とせる。ただでさえ交通渋滞が慢性化しているロズのインタースティド、及びクイーン・ミットタウンはクラクションと怒号が飛び交う修羅場と化す。東西両岸での貨物の荷揚げは不可能になり極度の物資不足に見舞われる。
 
ワジンドンはそれほど重要ではない。ボトマック川に架かる2つの橋さえ落とせばそれだけで充分なダメージだ。
国の中枢機関が集中しているにはいるが、悪魔でも『経済、インフラ』を狙ったものに対象を絞るならば、ニューョック、ロズァンゼェルス、ザンブランシズコに的を絞った方が懸命だ。できればテトロイト、シガコにも手を伸ばしたいが、それだけミッションは過酷になり、人手と金も必要になってくる。
日本と違い、あの国では『橋』そのものを神聖的な建築物としてとらえることもあり、インパクトとしてもお釣りがくるほどだ。
また、あの大国は東京と違い、一つの都市が『壊滅的』ダメージを受けた所でビクともしない。エアフォースワンはF15戦闘機三機に護衛されながら音速で国内を飛び回り、次の仮DCが緊急閣僚会議で即刻決まる。以上を踏まえると『同時多発』という一点では的を得ていた。
 
行動は夜間、各都市、同時刻で秘密裏に進め、当局に拘束されることを考え命令系統は複数化にする。誰からの命令なのか1人1人が見知らぬ相手であり、サーバー元が割り出せないスパ・メールで交信する。上への足取りはそこで途絶える。
 
『エジュロン』という名のスーパーコンピューターの存在が極めて厄介だが、それも今現在、監視されている重要テロリスト達だけだ。地球周回軌道をまわる2550の衛星からは毎分300万回線の電話、1000万件以上ものEメールが盗聴可能だ。
当局から傍受されることが懸念されるが、それはあの事件が起きてから厳しくなっただけであって、事実、空港警備、防空レーダー網をかいくぐり、午前の早い時間、彼等はやってのけた。
闇夜に紛れての展開。当然、死傷者も最低減で済み、アラーの神も責めはしまい。
  
「ね、、、ね、、なんかコワイこと考えてますぅ?、、、もしかてぇ、、、おねえさん」
  
「ちょっと、、、今いいとこなのよ、、、もう少しで考えがまとまるわ、、ンフフ」
 
 
6時間もしない内に大統領から任を受けた総合参謀本部議長、及び国防省長官から全軍に『デフコン3』が発令され、陸海空軍の機両が生活物資、補修物資を満載にして走りまわることになる。そこには英軍の姿もあるだろう。
当然、我らニッポンも、いの一番で駆けつける。、、、どぅ?役に立ってますぅ?ご主人さまぁ。ワンワン。
 
でも、そんなものでは間に合わない。貨物列車は1度に800トンほどの物資を長い40フィートもの車両でゴットゴットと運んでいた。たった4人という人材で。しかも『往復』というものに意味がある。まったく無駄がない完成されたレール埋設網。あの国の生命線。何車両が何往復もしてオナイオ州、ユダ州、ミネゾダ州、アリソナ州と、気の遠くなる『直線距離』を運んでいた。
 
今は軍の輸送車と貨物航空機。艦隊の大型貨物船もここぞとばかりお目見えするが、港湾は大型トレーラーなどが行き来できる『道路』があって初めて機能する。よってほとんど役に立たないだらう。
民間会社にも緊急要請が入る。だが、道は大きく『迂回』して行かなかればならず人出もかかる。
お金もかかる。おまけに物はそんなに積めない。
同時に犯人探しも始まるがこれと言った決め手がない。彼等はイラつく。顔を赤くしてイラつく。どこでもいい。
気に入らない国にミサイルをぶち込む。ぶち込む。ぶち込む。『新しい兵器』もせっかくだから試したい。ぶち込む。
当然、補修作業も懸命に進められる。だが物資がなかなか来ない。直すための物資が。
 
 
物価が高騰すれば国民はテロ集団ではなくトップを叱責する。ここの国民は『極貧生活』など体験したことなどない。
モノはあるのが当たり前だった。今回はない。あってもバカ高い。自分達の『生活』がかかっている。トップは非難される。
あの事件の時とは状況が違う。直接自分達に関係があるから。
ただ、あの国は助けられるのをヒドく嫌う癖がある。呼ばれもしないのに世界中飛び回ることはあっても。大国ゆえんのプライドからか。いや、違う。自分達がそうしてきたように『弱味』を握られるのが嫌だからだ。
他国を助ける。名目上は泣ける話しだが、そこには常に見えない金と利権が舞っている。
 
 
材料輸送に伴うコストは跳ね上がり、各企業、特に製造関係、工業関係、自動車、あの国に進出した日本も致命的なダメージを負う。全ての生産ラインは断続的に動きを止めざるおえない。
在庫を抱え込まない計算された受注発注生産オペレーションシステムは『仇』となり返ってくるだろう。また株価が変動する。
悪い方に。企業がとる対応策は一つしかない、、、、、、レイオフ。
すなわち企業が一時的に生産活動をストップさせることに他ならない。そのツケは『自国』にまわってくる。
 
この『千載一遇』のチャンスを旧共産圏が、指をくわえて見てるはずがない。ロジア、ヂャイナ、フワンス、パキズタン、イッラン等、今まで苦渋を味わってきた連中が、深手を負った百獣の王を遠目から観察し、考察しはじめる。
ネズミは、一匹飛びかかるとそれがあたかも号令のように、弱った大きい獲物に一斉に襲いかかると言う。
  
よく考えると、彼等テログループが目指すべき『目標』はそこにあるような気がする。
世界経済とは情報、物流、その他もろもろのあらゆる面で一つの大きなネットワークの中にあると言っていい。
そのサイクルがわずかでも途絶えれば、多かれ少なかれ全ての国々がなんらかの障害を受け、それはやがて欧州、
東アジアにゆっくりと波及していき、あわよくば、世界恐慌の前兆となっていく。
  
その上で、シアドル、ザンブランシズコ、オーグランド、ロンクビーチ、サンディエコ、この5つの原発の機能を停止させたら、
一夜にしてカウボーイ気取りの愛国者達は大パニックに陥るだろう。
もはや、人々はマリア様を手に手に、十字をきり己が信じる『神』に祈るしかない。
特に経済の中心地、マンバッタンは文字通り『陸の孤島』と化し、ウォオル街は闇に包まれたゴーストタウンになる。
ATM、冷暖房、ビル管理、交通システムなどが機能不全に陥れば、彼等は間違いなくこう言うはずだ。
  
『オ〜ゥ、、、、、、、、ジーザス、、、、』
  
4機の飛行機と2本のビル、また、巻き添えを食らった数本のビルと、ベンダコンのほんの一部。
尊い四千名余りの命をこの世から抹殺しなくても、豊富な人材と潤沢な資金があれば彼等には可能だったのではないか。
それによる大国のダメージも計りしれないものになったに違いない。
今のようなそれこそ非人道的、報復攻撃も簡単には出来なかったのではないか。
 
「アラ、、、やだ私ったら、、少年犯罪から飛躍しすぎたわ、、、ンフフフ、、というか、さすがに無理があるわね、、んふぅ」 
 
「、、あわ、、、あわわわっ、、、こえぇ、、、こえぇぇよぉぉ!!!、、、なに言ってっかわかんねぇよぉぉ!!」
  
「この装置をつけるのよ、、、、、ちょっとイタイけどねぇ、、、、ふふふぅ」
                                                              つづく 
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