
テンちゃん投稿4周年記念スペシャル
『白い巨棒』
第1回
病院の朝は早い。リン、とした冬の空気が街を包みこんでいる。
千里と真奈実は眠い目をこすりながらいつものように玄関のまわりを掃除する。
「フ、ァ〜、、ねむ〜い、、、しかも寒いしぃ、、、もぅヤダなぁ、、、」
「なにぃ?、、、千里、きのう彼氏とヤリ過ぎたんじゃないの?、、、ほら、、仕事仕事」
「ってゆーか、最近会ってないんだよねぇ、、、あたしの事ホントに好きなのかなぁ?、、、」
ナースの制服には胸もとに笑った【猿のアップリケ】が描かれており、ココが動物病院という
ことを如実に物語っていた。
「す、、、す、、すいませ〜ん!、、すいませんっ!、、あの、、ボ、、ボクのペティちゃんが、、
ペティちゃんがぁぁ!、、た、大変なんですっ!!」
パタパタと息を切らし走ってきた少年が、ちょうど窓を拭いていた2人に動転したように
言ってきた。
ふっくらとしたマフラーを女の子のように巻き、もみあげがスゥ〜と垂れ、声を聞くまでは
女の子と思ったほどだ。
だが、千里は名前からして【犬か猫】だろうペットを少年が連れてないのに気づく。
「え?、、、、、ね、、おちついて、、、ペティちゃんはお家なの?、、だったら先生にすぐ
行ってもらうから安心して、、、ね?」
涙目の彼を落ち着かせようと、自分より数センチ背の低い少年の顔に優しい笑顔で
言う千里。見た感じまだ小学生くらいだろう。
大丈夫だからネ、、、彼女は小さい声で言うと少年の頭をナデナデする。
「ち、、ちがうんです、、、コ、、コレなんですけど、、」
完全に無防備でいた彼女の手に、ゴキブリのような妖しいツヤのある【昆虫】がボトッと
落とされた。
「エ?、、ナ?、、、、、、、キ、キャァァァァァァァ!!、、キャァァァァァ!!!!!」
千里は感電したように手を払うと裏返しになったソレを、ほとんど条件反射のように
踏みつける。
「う、、うわぁぁ!!、、、うわっ、、、アワワワ、、、ボ、ボクの【ゼニクワガタ】がぁぁぁ!!」
「ハァハァ、、じょ、冗談じゃないわょ!、、、朝からなに?、、、わたしをビックリさせようと
したの?、、、、あぁキショイ、、」
千里の悲鳴を聞いた真奈実が雑巾を手にやってきた。
「ど、、どうしたの?、、え?ゴキブリ?、、、、違うわよチサト、、、コレ、、一匹数万円は
するっていう、、、、あの」
【紙】のような厚さになったソレからは黄色い得体のしれないものがブニュリと出ており、
誰の目から見ても死んでいるのは明らかだった。
少年はその死骸をマジマジと見つめ、目からは大粒の涙が溢れてくる。
「うっ、、うう、、、ヒ、ヒドィ、、お、お母さんに言ってやる、、、ウウッ、、、うっ」
2人は数秒、困ったように顔を見合わせたが、その目には何かを決意したような
光がゆっくりと宿っていった、、、、、、、、、
視聴率 29.5%
第2回
先生が来るまであと1時間はある、、、、、2人の頭をかすめたのは、ほぼ同時だった。
始めは小さいと思った診察台も彼を寝かせるとそうでもない。血管を浮きだたせる時に
使うゴムで両腕をグルグル巻きにすると、あれだけ抵抗してたのがいくぶんおとなしくなる。
なんとか先生がくるまで【ハナシ】をつけたかった2人にはしょうがないことだった。
「ネ、、僕さァ、、よく考えてよね、、、フツウあんなの出されたら、女の子だったらビックリする
でしょ、、、そりゃさぁ、、踏んでしまった私も悪かったョ、、、、それはホントにゴメンナサイ。
だけどお母さんは、、、、、、、、、いくらくらいなの?アレ?、、、、2、3万なら弁償してあげ」
「1000万円!!、、、オネエチェンに払える?、、、ねぇ」
「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」
少年は診察台に寝ながらも、自分のペットを踏みにじった千里を見ようともしない。
「なんかカンジわるぅ、、、こんな謝ってんのにさぁ、、、」
「でも、、、千里、、この子ホント、女の子みたいにきれいな顔してんのネェ、、フフ、、
なんかイタズラしたくなってきちゃったナ、、、あ、そうだ、、、」
伝言ゲームのように千里の耳に口を当てる真奈実を、一瞬気にするも、少年は
ふてくされた表情でプイッとソッポを向く。
真奈実は緩やかな微笑を含んだまま少年にグゥと顔を近づける。
「ンフフフ、、、これからぁ、、、キミ、変なことされちゃうかも知れないけど、それでも
まだ千里のこと許してもらえないんだぁ、、、ぁ〜あ、、ハズカシィ、、、フフフフ」
なにをされるか推測できない彼は戸惑った顔を見せたが、子供ながらも自分がいまだ
有利な立場にいることを悟っていた。
「な、なにされたって平気だよ、、、、ぜったいママに言ってやるんだから、、、、ベ〜だ!」
両手を縛られながらも少年は精一杯のしかめっ面をしてみせる。
「ア〜、、なんかホントにムカつくぅ、、、さっきまであんな泣いてたのにィ、、、」
今まではこの少年に対してイタズラしてやろう、という気持ちなどなかったのだが、
その嫌味ったらしい顔を見た直後、千里の中でフツフツと何かが熱く寄せ集まってきた。
「ねぇ、、君、キスってしたことあるぅ?、、、ホラッ、、こっち向けっつってんの!、、、
人が話してんのにぃ、、、ホントおこるよ!」
少し強い口調で千里が言うとビックリしたように振り向く少年。
そこには先ほどの人を小馬鹿にした様子はなく、うっすらと怯えた色が滲み出ていた。
「な、、、ないけど、、、、そ、それが、、?」
隣にいた真奈実が鋭くツッこむ。
「ない【です】けど、、でしょ!?、、ネェ?、、ひょっとしてさ、アタシ達のことバカにしてる?」
厳しい顔の真奈実と目が合わせられないのか、少年は2人の顔を交互に目くばせさせた。
「じゃ、じゃぁ、、、1万円で許してあげても、、、、、、」
これ以上の交渉は得策ではない、、、動物的【感】が幼い少年を支配する。
「アゲても?、、、な〜んかイチイチ気にかかんのよねぇ、、、そんなカワイイ顔してさぁ」
それでイイわょ、、、ワタシも悪かったんだし、、、、
クイクイと袖を引っ張る千里をサッと払うと、彼女より2歳上の真奈実は彼に聞こえる声で言う。
「私にも弟いるけどさぁ、、、こうしてるとどこまでもつけあがんのよネェ、、別に許して
もらわなくてもイイのよ、コッチは、、、、、ネ、、千里」
まとまりかけた話しを崩された千里は、もぅ〜、という表情で真奈実を見る。
しかし、幼い少年の態度は予想と違ったものだった。
「わ、、わかったよぉ、、ご、、5000えんで、、、、ママにも言わないよぅ、、、」
「まだ高いわネ、、、、、、、、、、、、、、、、ン、、、、、、私チュウしたくなってきちゃったナ、、
ほぅら、、、、チュ、、、チュゥ、、、チュパァ、、、ァん、、、サイコぅ、、、おいしぃ、、、
チサト、、、ちょっと脚おさえてて、、、アバれないの、、、、チュゥゥゥゥ!」
「ナ、、、?、、ゃめ、、んぐゥ、、、ンパァ、、、、んんっ!!」
まだ細い足首を押さえ、それを見ていた千里の奥で、一度静まりかけた
淡い欲情がメラメラと燃えていった、、、、、
視聴率 33.8%
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