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旅の恥はかきすてですか? (2)
「さて、風呂でも浴びてくるかな・・・」。
光一は、会社への報告のための日報を書き終え、予備現金などの精算を済ませると、クーポンや腕章、旅程確認書など明日の業務に必要なものが全て揃っていることを再確認した上で、着替え用の下着とてぬぐいとを手に、地階にあるという大浴場に向かった。
時計の針は11時半を回っていた。この時間ともなるとさすがに廊下に人影はないが、各部屋の灯りが廊下にまで漏れている。まだあちこちの部屋では生徒達が起きているのだろう、時折押し殺したような話し声と共に笑い声まで聞こえてくる。
地階への階段を下りると、そこが大浴場だ。向かって右手が女湯、左手が男湯になっていた。こんな時間帯になればもう誰もいないだろうと思っていたが、右手の女湯のほうがやけに騒がしい。どうやら女の子達の声が響いている。こんな時間になっても誰かが入ってるなんて、いったいここの学校どうなってるんだろ。そう思いながらも、迷うことなく左手の扉を開けて男湯へと入る。
湯船に深く身を沈めると、一日の疲れがすうっと抜けていく。男湯には当然の事ながら誰もいなかった。たった一人で大きな浴槽を独占している満足感、それは最高の贅沢だった。小さなワンルームマンションのユニットバスでは、決して味わうことのできない開放感が心を満たしていく。
と、その時。どかどかどか・・・。
さっき入ってきた脱衣場がやけに騒がしくなった。まるで何人もの人間が一斉にそこになだれ込んできたようなそんな物音だ。どうせこの旅館の従業員でも入ってきたんだろうと、光一は気にもかけなかった。しかし時間帯が時間帯だけに、もう少し静かに入ってきたらいいのに。そう思いながらも大きな湯船の中で大きくのびをした。
きゃっ、きゃっ・・きゃはははっ・・・
さっき女湯の方から響いていた女の子達の声が、こんどはやけに近くに聞こえる。まるですぐそこの脱衣場から聞こえてくるみたいだ。
「!!」。
光一は一瞬いやな予感にとらわれて、思わず脱衣場を仕切っている扉の方を見た。と、そこには磨りガラス越しに何人もの人の姿が。それは銭湯などでいつも見慣れているものとは明らかに違った、色とりどりのカラフルな色彩を伴った、一回り小さな体格の人々の姿が。間違いない、女湯にいた女の子達がこちらに移ってきたんだ。
でもどうして。ひょっとしたら女湯の方がいっぱいになって、あぶれた子達が男湯には誰もいないだろうと思って入ってきたんだろうか。でもちょっと待て。脱衣かごには男物の着替えも入ってるんだし、ちょっと注意さえしたら気かつくはずじゃないか。
「あのぉ・・ここ男湯ですよ」。
光一は中に入っていることを告げようと、大声で声をかけてみたが、大きな浴室の壁に声が反響するだけで、脱衣場の方に伝わった感じではない。どうやら脱衣場の人影はすでに衣服を脱ぎ始めているみたいだ。これはヤバいぞ。光一は本気であわてだした。
「あのぉーっ、スイマセンっ! 入ってますよっ!」。
だめだ。扉の向こうには聞こえない。どうしよう、脱衣場まで出て行って自分が入っていることを告げるか。でもすっ裸のまま出ていって、キャーとかなんとか悲鳴を上げられたりしたら・・・。いやそれは自分の方の立場としては非常に不利だ。このあと何をいわれるか判ったもんじゃない。
優柔不断に迷いを繰り返しているうちに、ガラガラガラーーっと音がして、脱衣場と浴室を隔てる扉が大きく開かれた。
「わーい。あたし1ばーん!」。
「わあ、大きなお風呂〜」。
「あっ、あっちにはサウナもあるよ〜」。
わっ、マジで入ってきたよ。光一はあわてて身体を隠そうとしたが、広い大浴槽の中に身を隠すところなんかあるわけがない。お湯の中に潜ることも考えたが、そんなことしても無駄なことは判りきっている。
「あれぇーっ、誰か入ってるよぉ・・」。
「えっ、ほんとだ。誰っ?」。
もはや絶体絶命。でも仕方ないだろ、ここは男湯なんだから。光一は覚悟を決めて声のした方を振り向いて、弁解(?)を試みた。
「すいませーん。あの・・先に入ってます。あ、あの、でもここ男湯ですよ。女湯はおトナリだから・・・・」。
突然けたたましい声が襲ってきた。
「きゃあっ、チカーン、ヘンターイ。やだぁーっ」。
「ええーっ、マジィ。どうして男が入ってるわけぇ」。
「こらっ、あんた何してるのよっ!変態?それともノゾキ?」。
「ちょっ、ちょっと待って・・僕は何も・・ここは男湯で・・」。
光一は彼女たちの口にした変態という言葉に気が動転してしまった。また振り向きざまに目にはいった、若いぴちぴちした集団ヌードに、下半身があっというまに反応してきてしまった。
「なんでここが男湯なのよっ、あたしたちが間違えたってでも言うのぉ」。
「んなわけねえよ、ちゃんと入口に女湯のノレンかかってたよぉ」。
「あんたね、何をとぼけたこと言ってるのよ、女湯と判って入ってながら、そんなウソが通用すると思ってるの。ね、みんな」。
そうよそうよと、女の子達の集団が一斉に同意する。光一は湯船の真ん中で、全く言い逃れも出来ないまま、成り行きによっては痴漢の現行犯で警察に突き出される恐怖に打ち震えていた。女の子達のはち切れんばかりの若いヌードが、ズンズンと湯船の周りに集まってくる。
いまや完全に雰囲気に飲み込まれてしまった光一は、顔をあげることすらできないまま、真っ赤なって縮こまっている。とその時になって、女の子のうちの一人が、光一の顔を見て、初めて気がついたような声を上げた。
「あれぇ、この人って確か、旅行社の人じゃない?」。
「えっ、あっ。ほんと。えっと岡崎さんだよ」。
「あ、そうだよ。この人、そうだよぉ」。
彼女たちは口々にそういいながら、さらに光一に近づいてくる。タオルで胸を隠したりしてるが、下半身の黒い部分などは丸見えだ。光一は思わず目をそらしたが、強烈な印象が脳神経を刺激する。
「あの・・皆さんちょっと待ってください・・ちょっと・・」。
「きゃははっ、この人って大胆ね。きっと私たちの裸が見たくて女湯に入ってきて、それで私たちが来るの待ってたんだよぉ」。
「ふふふっ、でも、でも、自分も裸って、ちょっとマヌケかもぉ」。
「わざわざ男一人で女湯に入って来るっていう、その勇気はたいしたものよね」。
「いや、そうじゃなくって・・・」。
真っ赤になって弁解する光一の周りに女の子達が集まってくて、浴槽はしっかりと女の子達に囲まれてしまった。両手とタオルで必死に隠してはいるが、お湯の中では男のものがムクムクと変化をとげている。もはや光一は彼女たちにその変化を悟られることなく、浴槽から脱出することも出来なくなってしまった。
「その勇気に免じて、今日のところは勘弁してあげる?」。
「うん、そうよね。この人もあたいらと一緒に旅行してる一員なんだし、明日からもよくしてもらわないと行けないしさ・・」。
「そぉねぇ、それだったらあたし見せてあげてもイイよぉ。ハダカ・・」。
「あ、あたしもいいかなーって」。
「じゃあ、ま、いっか、このままはいっちゃおうか・・」。
「そうだ、そうだ、ハダカのつきあいだぁ」。
「よーし、じゃ、気にしないではいっちゃお〜」。
「いぇーい!!!」。
「と、とっ、何だって?おい、ちょっと、キミたち・・・」。
ドブン、ザブン・・・・
戸惑う光一を気にするでもなく、女の子達はキャアキャアと黄色い声を上げながら一斉に湯船の中へと入ってきた。広々としていたはずの浴槽が7人の女の子達によってすっかりと埋まってしまう。ハンドタオルを胸からはずし、生まれたままの若いヌードが惜しげもなく彼の前に展開する。
あわてて浴槽の隅の方に移動しようとした光一だったが、次々と入ってくる女の子達の勢いに押されて、気がつくと浴槽の中央部に押しやられてしまった。つまり周囲ぐるりをすっかりと女の子達に取り囲まれてしまった格好だ。手を伸ばせば届きそうな位置に、ぷるんぷるんに実った計14個もの甘い果実。それが押し合いへし合いしながらさらに彼に接近してくる。
「わ、わ・・ちょっとキミたちっ、あの・・・」。
「ふふっ。この人、恥ずかしがってるわよ」。
「ほーんと、でもホントはすっごく嬉しいんじゃない?」。
「そりゃそうでしょ。こんな経験したことないと思うよ」。
「ねえどおかな、あたし達のハダカみて興奮する?」。
女の子達の挑発に、ますます顔を赤くして体を固くする光一。もちろん固くなっているのは身体だけではなく、下半身の中心はもうそれだけでいってしまいそうなほどの状態になっている。両手で必死に押さえつけているが、恥ずかしいと思う気持ちがますます、興奮を高めてしまう。
「ねぇ、さわってみたいでしょ。さわったっていいんだよぉ」。
「あたしのオッパイもみてぇ。これでも自信あるんだよぉ」。
「ふふっ、顔まっかにしちゃって、かわいいっ・・」。
「どうしたの、何か言いなさいよ、どうしたいの?」。
もうだめだ。早くここから出ないと・・・。このままこんな状態を続けていたら、理性が吹っ飛んでしまって、とんでもないことになりそうだ。光一は意を決して、浴槽から出ることにした。
「すいませんっ、あの・・ぼくそろそろ上がりますんで・・」。
そう言って女の子達の輪の中から、浴槽の外へと脱出を試みる。しかし周囲はぴったりと、女の子達が押し合いへし合いをしているために、どこにも隙間がない。無理に通ろうとしたら、彼女たちの間をかき分けて行くしかない。
「ええーっ、もう上がっちゃうのぉ」。
「遠慮することなんかないのよぉ、もっとゆっくりしていったらぁ」。
「そうそう、なんなら身体洗ってあげようか?」。
「うんうん、それいいっ!」。
「あの・・ちょっとそこ通してくれないかな・・・」。
光一は強引に女の子達をかき分けて強行突破を図ろうとした。女の子達の身体にはなるべく触れないようにと思っていたが、女の子達はニヤニヤ笑いながらも行かせまいとするものだから、どうしても彼女たちの胸やお尻にも手が当たってしまう。
ようやく浴槽の縁に手が届きそうになった瞬間、一斉に女の子達が行動を起こした。ぐいっと光一の手や足を捕まれて、あっというまに浴槽の中央、女の子達のど真ん中へと引き戻されてしまったのだ。
「だーめ。あんたさ、逃げようたってダメだからね」。
「そうよそうよ、あたし達のヌードをタダでみせてあげたんだからさ、こんどはさ、あんたのハダカをしっかりとあたし達にみせてくれる番よ」。
「あたし達って女子高でしょ、みんなまだ、あんまし男性の身体をじっくりと見たことなんんだよね。せっかくの機会なんだしさぁ」。
「アソコがどうなってるかとか、どうやったらセーシが出てくるんだっとか・・」。
「ねぇねぇ、いいでしょ、そのかわり少しぐらいだったら触らせてあげるからさ・・」。
女の子達の笑い声が浴室内に響き渡った。何かとんでもないことが起ころうとしていた。そして光一はいつのまにか彼女達が用意した、甘酸っぱい罠の中に落ちてしまったことを悟った。
つづく
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