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赤いイナゴの大群
第10話 あわれな役者は洞窟の中で命を失う
秀白は涙を流しながら命乞いをしてた。
何者ともしれない者達に衣服はびりびりに引き裂かれ、もみくちゃにされボロボロにされながらも、必死で一縷の望みを託していた。しかし猿ぐつわをされたままの口からは、役者稼業で鍛えた巧みな話術を駆使することも出来ず、絶え間ない苦痛とも快感ともしれない刺激に、忘我の縁をさまよいながら、ただうーんうーんとうなりの声を漏らすことしか叶わない。
小屋の中から出された時は、一瞬助かったと思った。しかしすぐに目隠しをされ、猿ぐつわまでされてしまい、そしてひんやりとした空気の空間に放り込まれた。一体何が起こっているのか全く見当すらつかなかった。何人もの人の気配に囲まれたという感覚と、饐えたような甘いなんともいえない臭気が漂ってくる。決して嫌な匂いではない。がしかしこの匂いって・・・。しかしゆっくりと考えている余裕はない。
そして突如として、この陵辱が開始されたのだ。最初は身体のあちこちを柔らかいものがなで回すような感覚。思わず声を漏らしたとたんに、周りからまき起こった何人もの歓声。甲高い女の声のようであり、また獣の咆吼のようにも聞こえた。
そして一瞬のうちに柔らかく優しい感覚が消えて、乱暴な無茶苦茶なものに変わっていった。いったい何をされようとしているのか、頭が混乱して必死になって悲鳴を上げたつもりだった。しかし猿ぐつわをされているために、その悲鳴すらも叫ぶことができず、ううーっううーっという、うなり声をあげることが唯一の抗議行動だった。
あっというまに服はずたずたにされ、ほとんどまっ裸の状態にされ、体中のあちこちに何者かがむしゃぶりついてきた。手と言わず足と言わず何者かが体重を載せかけ、そして貪り始めたのだ。
たっ!食べられようとしている!。相手の正体が判らないままに、魔物によって丸ごと食べられる恐怖に、身体を揺すってて必死で抵抗した。それは顔、胸、下腹部と、身体の全身に及んでいる。
無数のヒルが体中をはい回るがごとく、それはヌルヌルしていたり、なま暖かかったり、そして柔らかかったり・・・そんな異常な感覚の中で、彼は自分の下半身が勃起していることに気がついた。なんで?・・・彼を包む臭気が甘く香しいものに変化し、ヌルヌルした感覚がついに、彼の男としてのシンボルをも包み込んだ。
あああーーーーっ。な、なんだぁーっ・・・。猛烈な快感が下半身から脳天に向けてかけあがっていった。そしてその時初めて彼は周りを取り囲んでいるのが、魔物でも怪物でもなく若い人間の女の感触であることに気がついた。そして耳に入ってくる声も明らかに人間の女の声だった。何人もの女達の甲高い声が共鳴をしながら周囲に充ち満ちていた。
「ああんっ、いいっ・・・おいしい・・」。
「はあ、次はアタシ、私にも・・・」。
「きゃあんっ、押さないでよおっ。もおおっ・・」。
「なによっ、あたしも欲しいっ、男ほしい・・」。
頭の中が混乱していた。女達にマワされている・・。真っ裸にされて何人もの女達から身体を玩具にされて、あそこも・・・こんなことって・・ああ、だめ、イっちゃいそう・・・目隠しをされて周りが見えないことが、より一層に異常な興奮を誘っていた。
「ううーーーんっ」。
全身をエビ反らせて、最初の噴出を遂げた後も、一瞬の休むヒマも与えられることなく、責めは果てしなく続けられた。女達は彼の噴出した白い液体を一滴も残すことなくきれいに舐めとっていく。彼女達にとって彼の身体そのものが貴重な栄養源なのだ。精液はタンパク質の、身体から吹き出している汗は塩分の補給に。そして何よりも薬草によって高度に高められた性欲の、格好の標的として。
きゃあ、きゃあという歓声が洞窟内に響きわたる。何日もの間、暗闇の中に閉じこめられ、薬草の催淫効果によって極度に性欲を高められ、恐怖と絶望の中に身を置き続けてきた彼女達、女同士で湧き上がる性欲を慰め合ってきていたのだが、もうそれも限界に達していた。動物の雌本来が持っている本能的な性欲が男の身体を求めるようになっていたのだ。
もう何度も射精を繰り返していた。手でしごかれ、口でも刺激され、強制的に勃起状態を維持させられながら、どこの誰かも判らない口の中に、そして膣の中へ飛沫を噴き上げる。
ああーーーっ、もう勘弁して・・・。秀白は何度も思い、身をよじって叫ぼうとした。しかし猿ぐつわは無情にも声を発することを許さず、また手足の戒めも身体の自由を奪い去ったままだ。かすかにくぐもったうめき声とイモムシのように身をくねくねとよじらせることが唯一の抵抗手段だが、そんなもので彼女達が彼を解放してくれるはずもない。
女達はもはや狂っていた。アマゾネスの戦士だった頃の誇りも、何もかも無くして、ただ目の前のイケニエを貪るだけの存在と化していた。色白だった彼の身体は女達の爪や歯形によって血だらけになり、目隠しされた目のあたりは涙と汗でぐっしょりと濡れていた。そしてさらに最も悲惨なのは、女達の欲望の集中している彼の男性自身だった。
この洞窟に放り込まれてから、もう何十回と噴き上げ続けたペニスからは、もう何も噴き出すものすらなくなってるというのに、それでも女達は決して諦めようとしない。彼が痙攣を繰り返すたびに、チューチューと音を立てて、その先端から液体を搾り取ろうとする。
手足の戒めさえなければ、それでもこの無間地獄から抜け出すため、必死で抵抗することも出来よう。しかし今の彼は全ての抵抗手段を奪われ、ただ狂った女達の暴虐を無抵抗に受け入れ、襲い来る快感に必死で耐え続けることることしか許されないのだ。
この世の中にこれほど悲惨で無慈悲な悪夢はないだろう。必死で命乞いをしていた秀白ではあったが、それがこのような地獄を味わうことになろうとは。そんなことが判っていたなら、いっそひと思いに殺してくれと願ったことだろう。しかしもはや彼がここから逃げ出すことは叶わない。
悪夢のような宴は、それからも昼夜分かたず三日三晩に渡って休むことなく続けられた。女達は飽きることなく、何十回、何百回もあわれなイケニエに対して暴虐の限りを尽くした。洞窟内からは女達の嬌声が途絶えることは決してなかった・・・・。
秀白が過酷な淫乱地獄の中に放り込まれてから4日目の朝が訪れた。しかし彼はまだ生きていた。いや衰弱しきったその状態は、もはや生きる屍と言ってもいいだろうか。精神はとうの昔に変調を来して、無意味な笑みを浮かべ続けていた。まだ若かったはずの彼の身体はまるで老人のよう痩せ細り、ただぐったりと地面に横たわっているだけだった。
もはやいつ生命の糸が切れても不思議ではない。とその時、今までの無意味な笑みを浮かべていた秀白が、一瞬の間だけ全身を硬直させた理性を取り戻した。彼の脳裏に忘れかけていた一つの記憶とひとつの心残りが現れ・・・そして消えた。あとは永遠の空白が残された。
(ああ・・こんなことになるんだったら、せめて死ぬ前に・・・ああ小蘭・・・良い金ツルだと踏んで上手く運んでたのになぁ・・あの赤いイナゴさえやって来なければな、必ず俺は婿養子って寸法だったはずだ・・しかしあの女、本当にいい女だったぜ・・こんなことならもっとたっぷりと抱いておくんだったな。くそっ小蘭・・・おまえともっとエッチがしたかったぜ・・・)。
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